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飲食店の現場を支えるスタッフが語る、働き続けたいと思った職場の共通点

梅雨が明けて本格的な夏になると、飲食業界では毎年、ある悩みが急激に表面化します。

「アルバイトが辞めた」「新しい応募が来ない」「このままだと営業を縮小せざるを得ない」——そんな声が、私のところへも増えてくる時期です。

ただ、この問題が「夏だから」起きているわけではありません。夏休みや行楽シーズンが引き金になって、もともと抱えていた構造的な問題が一気に噴き出しているだけです。

今日は、私ハワードジョイマン自身の話も交えながら、「働き続けたいと思われる職場」に共通していることをお伝えしたいと思います。採用がうまくいかないと悩んでいる飲食店の経営者さんに、特に読んでいただきたい内容です。

📋 この記事でわかること

  1. 飲食店の採用難・人手不足の「本当の原因」がどこにあるか
  2. 条件勝負の求人から抜け出す「理念型求人」への切り替え方
  3. 入社後にスタッフが定着する職場づくりの具体的なポイント
  4. 店舗の将来性を求職者に伝える「物語」の作り方

こんな方におすすめ

  • ✅ 求人を出しても応募が来ない、または来てもすぐ辞めてしまう飲食店オーナーの方
  • ✅ 給与や休日の条件を上げても人が集まらないと感じている方
  • ✅ スタッフに長く働いてほしいが、何が足りないかわからない方
  • ✅ 採用コストが上がり続けていて、根本的な解決策を探している方
  • ✅ 「いい職場」を作りたいが、どこから手をつければいいか迷っている方
飲食店の現場を支えるスタッフが語る、働き続けたいと思った職場の共通点 | 全国の繁盛店がやっている増益繁盛店作りの強化書

「条件で選ばれる職場」は、条件で去られる職場でもある

私は静岡県清水区で生まれ、自営業の家で育ちました。幼い頃から「商売の現場」が日常でした。父が急死した後、清水市役所に勤めながら6年かけて中小企業診断士の資格を取り、週末はイタリアンレストランで無給の現場修行を続けていた時期があります。

その修行先で痛感したことのひとつが、「スタッフが辞めていく理由は、給料じゃないことが多い」という事実でした。

当時のレストランでは、決して悪い待遇ではなかったにもかかわらず、半年ごとにスタッフが入れ替わっていました。理由を聞くと「何のためにここで働いているのかよくわからなくなった」という言葉が出てきました。

これは、多くの飲食店が抱える構造的な問題です。

求人票に書いてあるのは「時給〇〇円」「週休2日」「まかない付き」。でも、これはどの店も似たようなことを書いています。条件で来た人は、より条件のいい場所が見つかれば去っていきます。それは当然の話です。

逆に言えば、「条件以外の理由」でここで働きたいと思ってもらえる職場は、簡単には人が離れません。

「採用がうまくいかないのは求人票の問題じゃない。働きたいと思われる店になっているかどうか、経営の問題です。求人はその結果が出るところに過ぎない。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所 代表取締役)

「条件で選ばれる職場は、条件で去られる職場でもある」という話を読んで、今の求人票に働く意味や物語が書けていないと気づいた方も多いはずです。無料小冊子『顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書』では、お客さんを集める仕組みの全体設計を解説しており、採用と集客に共通する「伝える構造」の考え方が身につきます。メールアドレスだけで30秒で受け取れます。

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働き続けたいと思った職場には「物語」があった

私がこれまで20年以上、全国の飲食店経営者を支援してきた中で、スタッフの定着率が高い店には共通点がありました。それは「物語を持っている」ということです。

物語というと大げさに聞こえるかもしれません。でも難しいことではありません。

要するに「この店はどんなお客さんを、どんな価値で、どう幸せにするのか」が言葉になって伝わっているかどうか、ということです。

たとえば、千葉県のお好み焼き店の事例があります。このお店のオーナーさんは、店内売上だけに頼ることへの危機感から、製薬会社向けのお弁当事業を始めました。単価2,500〜3,000円のMR弁当を、朝50個受注する安定収益ルートを構築したのです。

「弁当事業を始めたことで、スタッフに『この店は成長している』と感じてもらえた。店内だけじゃない、うちにはもう一つの柱がある。その安心感が雰囲気を変えた。」

千葉県・お好み焼き店オーナー(増益繁盛クラブメンバー)

これはまさに「お賽銭箱を複数持つ」発想です。店内売上という1本の収益源だけに依存している状態は、スタッフの目にも「いつ傾くかわからない不安定な船」に映ります。

一方で、収益の柱が複数ある店、成長しようとしている店は、求職者の目にも「将来性のある職場」として映ります。採用は、経営の設計そのものと切り離せないのです。

スタッフの育て方と定着のための仕組みづくりについても、この視点から考え直してみると、見えてくるものが変わります。

✓ ここまでのポイント

  • 条件(給与・休日)だけで集まったスタッフは、条件次第で去っていく。採用の根本は「働きたいと思われる店になっているか」という経営の問題。
  • スタッフの定着率が高い店には「物語」がある。どんなお客さんを、どんな価値で幸せにするのかが言語化されている。
  • 収益の柱が複数ある「成長している店」は、求職者の目に将来性のある職場として映る。

「日々の情報発信が求人広告になる」という話をしましたが、何を・どんな順番で発信すれば求職者とお客さんの両方に届くのか、1記事では書ききれない部分があります。無料小冊子では、認知から再来店まで8ステップで整理した販促の全体設計を解説していて、採用にも応用できる「伝える仕組み」の骨格が手に入ります。登録は無料、メールアドレスのみで受け取れます。

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「理念型求人」への切り替え——具体的に何をすればいいか

では実際に、どう変えればいいのか。ここからは具体的な話をします。

チェックポイント1:あなたの求人票に「この店で働く意味」は書いてあるか

今の求人票を手元に出してみてください。「時給〇〇円」「週〇日〜OK」「未経験歓迎」——こう並んでいませんか。これは条件の並列であって、物語ではありません。求職者がこれを読んで「ここで働きたい」と思う理由が、どこにもありません。

✅ ポイント:求人票に「うちはこんなお客さんを大切にしていて、こんな価値を提供しています」という一文を入れてみてください。それだけで、他のどの店の求人とも違う印象になります。

チェックポイント2:求職者が「自分の成長」を想像できる情報があるか

人が職場に求めるのは報酬だけではありません。「ここで働いたら自分はどう成長できるか」「どんなスキルが身につくか」「将来、どんな選択肢が広がるか」——この問いに答えられる情報が、求人票や採用ページに含まれているかどうかです。

✅ ポイント:「調理師免許取得を支援しています」「将来的に店長・独立を目指す方を応援しています」といった、キャリアの見通しを1行加えるだけで応募の質が変わります。

チェックポイント3:日々の情報発信で「この店の空気」が伝わっているか

求職者は求人票だけを見ているわけではありません。InstagramやGoogleビジネスプロフィールの投稿、お客さんの口コミを見て、「ここはどんな雰囲気の職場か」を判断しています。

✅ ポイント:スタッフの笑顔、仕込みの様子、賄いの写真など、日常の1コマを発信することが「求人広告」になります。採用とお客さん集客は、情報発信という点で本質的に同じ構造です。

なお、現場で続けられる教育の仕組みづくりについては別の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

入社後に辞めない構造を作る——権限委譲と「達成の場」の設計

採用ができても、入ってすぐ辞めてしまうのでは意味がありません。定着の問題は、採用の問題とセットで考える必要があります。

私がよく聞く離職の理由のひとつが「何をやってもオーナーが全部自分でやってしまう」というものです。

これは経営者の方には耳の痛い話かもしれませんが、「自分でやったほうが早い」「自分にしかできない」という思い込みが、スタッフの育ちを阻んでいることは少なくありません。任せる機会がなければ、スタッフは作業者のまま成長できず、やりがいを感じられず、辞めていきます。

定着のための STEP 1

「自分にしかできない仕事」と「他の人に任せられる仕事」を書き出す

まず1週間の時間の使い方を振り返り、自分が担っている仕事をすべてリストアップしてください。そこから「自分でなくてもできる仕事」を洗い出し、スタッフに任せていくことから始めます。

⚠️ よくある失敗:「任せたけれど結局うまくいかなかった」とすぐに自分でやり直してしまうパターン。任せる側の説明と仕組みが整っていないまま任せると、こうなりがちです。まずは「やり方を伝える」ことに時間を使ってください。

定着のための STEP 2

スタッフ個人の目標を聞き出し、店で達成できる環境を設計する

「将来は独立したい」「調理師免許を取りたい」「もっと接客が上手くなりたい」——スタッフ一人ひとりの個人目標を把握し、そこに近づける環境を作ることが定着への近道です。音楽教室が発表会を開くことで生徒が続くように、スタッフにも「達成の場」を用意することが大切です。

⚠️ よくある失敗:目標を聞いたきり、何もフォローしないパターン。定期的に「どう?進んでる?」と声をかける小さな関わりが、スタッフの「ここで続ける理由」になります。

信頼して任せられる人材の育て方については、現場密着の視点から掘り下げた記事も書いていますので、参考にしてみてください。

❌ よくある採用アプローチ

  • 給与・休日の条件を上げれば人が来ると考える
  • 求人広告の掲載媒体を変えれば解決すると考える
  • 採用コストをかけ続けるが、定着しないサイクルが続く

✅ 繁盛店がやっている採用アプローチ

  • 「働く意味」「成長の見通し」「店の物語」を求人票と日々の発信で伝える
  • 権限委譲と「達成の場」の設計で、入社後に辞めない構造を作る
  • 経営の安定感・成長感を伝えることで、求職者から見た「将来性のある職場」になる

まとめ——採用の問題は、経営の設計から解決する

「人が来ない」「すぐ辞める」という悩みは、求人の出し方を変えるだけでは根本的に解決しません。

働き続けたいと思われる職場には、共通して「物語」があります。どんなお客さんを大切にして、どんな価値を提供しているのか。その店で働くことで自分はどう成長できるのか。店は今、成長しているのか。

これらが伝わっている店には、条件以上の理由で集まる人がいます。そして条件以上の理由で来た人は、簡単には去りません。

採用を変えたいなら、まず「働きたいと思われる店になっているか」という問いに向き合うことから始めてみてください。

私は20年以上、全国の飲食店・美容室・小売店の経営者の方々と一緒に、この問いに取り組んできました。お笑い芸人として場の空気を読んで人を動かす経験、市役所員として制度設計を学んだ経験、現場修行で汗をかいた経験——そのすべてが、今の「人が集まり、育ち、定着する店づくり」の指導に活きています。

一人で抱え込まず、ぜひ一緒に考えていきましょう。

「働きたいと思われる店になっているか」という問いに正面から向き合うには、求人票の書き換えだけでなく、経営の設計そのものを見直す必要があります。増益繁盛クラブでは、権限委譲・スタッフ定着・収益源の複数化まで、全国の飲食店経営者と実践ノウハウを毎月共有しながら継続的に取り組める環境があります。入会案内ページで内容・クラス・料金を確認したうえでお申し込みいただける有料の会員制サポートです。

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  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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