お客さんを増やしたい

飲食店のリピーター獲得に成功した店が語る、新規集客より先にやるべき仕組みづくり

10月に入り、街の木々が少しずつ色づきはじめると、経営者の方からこんなメッセージが届くことが増えます。

「ジョイマンさん、忘年会シーズンが近づいてきたのでそろそろ新規集客をどうにかしたいんですが…」

気持ちはよく分かります。でも毎年この時期になると、僕は必ず同じことを聞き返すんです。

「去年来てくれたお客さんに、今年も声をかける仕組みはありますか?」

たいてい、しばらく沈黙が続きます。

こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、全国の飲食店・美容室の経営者に向けて「売上より利益を伸ばす仕組みづくり」を20年以上指導してきた、中小企業診断士(経済産業省登録番号402345)です。テレビ東京「ガイアの夜明け」でも取材いただいた経緯がありますが、僕がずっと伝え続けていることはシンプルで一つです。「新規集客を頑張る前に、リピーターを生む仕組みを先に作れ」ということです。

今日はその話を、事業承継という少し長い目線も交えながら書いてみます。

📋 この記事でわかること

  1. なぜ飲食店は新規集客より先にリピーターの仕組みを整えるべきなのか
  2. お客さんが自然に再来店する「7段階の購買行動」の分解と、どこに手を打つべきか
  3. 顧客リスト・LINE・メニュー構造など、今日から着手できる再来店の仕組みの具体策
  4. リピーター獲得の仕組みが「次世代に引き継げる事業」を作る理由

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規集客には力を入れているが、同じお客さんがなかなか戻ってこないと感じている飲食店経営者の方
  • ✅ ホットペッパーや食べログへの依存をそろそろ見直したいと考えている方
  • ✅ 忙しく働いているのに手元に利益が残らない構造に気づきはじめた方
  • ✅ 将来的に店を誰かに引き継ぐことを視野に入れ、仕組みづくりを急ぎたい方
  • ✅ 「再来店を促す具体的な方法」を知りたい方
飲食店のリピーター獲得に成功した店が語る、新規集客より先にやるべき仕組みづくり | 全国の繁盛店がやっている増益繁盛店作りの強化書

「新規を取り続ける」モデルの、見えにくいコスト

飲食店の経営者の方と話していると、集客の話題は必ず「新規のお客さんをどう増やすか」から始まります。ホットペッパーのプランを上げる、食べログの広告費を増やす、SNSを頑張る。どれも間違いではないんですが、一つ大事なことを後回しにしている場合が多い。

それは「一度来てくれたお客さんが、なぜ戻ってこないのか」を考えていないことです。

新規のお客さんを1人獲得するコストは、既存のお客さんに再来店してもらうコストの5〜7倍かかると言われています。穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるのと同じで、リピーターが増えなければ新規集客の費用は永遠にかかり続ける。

そして、もっと見落とされがちなのは「属人性」の問題です。

「あのシェフが好き」「大将に会いに来た」という理由で来てくれるお客さんは、その人がいなくなったとき一緒に去ってしまいます。これは今日明日の集客の話だけでなく、将来誰かに店を引き継ぐことを考えたときに致命的な問題になります。

「リピーターが増えない本当の理由は、お客さんが嫌いになって来なくなるのではなく、単純に『また行こう』と思わせるきっかけが何もないからです。店側から何もしなければ、人は忘れます。それだけです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

「再来店の仕組みがない」と気づいていても、具体的に何から整えればいいかが見えない状態のまま、新規集客だけに費用をかけ続けているケースは本当に多いです。無料小冊子『顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書』では、お客さんの購買行動を8ステップに分解し、各段階で今日からできる具体策を解説しています。メールアドレスだけで30秒で受け取れます。

無料小冊子「顧客の購買行動を軸とした販促改善の教科書」を受け取る

お客さんの行動を7段階に分解すると、打ち手が見えてくる

僕がいつもお伝えしているのは、売上を「客数×客単価」という2軸で見るのをやめましょう、ということです。代わりに、お客さんの購買行動を「知る→興味を持つ→来店する→入店する→注文する→会計する→再来店する」の7段階に分解して、どの段階に穴があるかを探すアプローチです。

リピーターが増えない飲食店のほとんどは、最後の「再来店する」の段階に手を打っていません。具体的には、

  • 会計のときにお客さんの連絡先を取っていない
  • LINE公式アカウントに誘導する仕組みがない
  • 次回来店のきっかけになる情報を届ける仕組みがない

これらが整っていないまま、新規集客の費用だけが積み上がっている。

たとえば、飲食店がリピーターを増やすために整えるべき3つの接点については別の記事でも詳しく書いていますが、ポイントはお客さんとの接点を「来店中」で終わらせないことです。会計のタイミングでLINE友達登録を促す、来店から1週間後に「先日はありがとうございました」と一言届ける。これだけで再来店率は大きく変わります。

✓ ここまでのポイント

  • 新規集客より先に「再来店の仕組み」を整えることが、利益を残す近道
  • お客さんが戻ってこない理由は「嫌いになった」ではなく「きっかけがない」だけ
  • 7段階の購買行動の最後「再来店」に手を打てているか確認することが最初の一歩

「顧客リスト・マニュアル・メニュー構造・複数収益源」の4つを整えると書きましたが、どれも一人で全部考えようとすると止まります。小冊子の巻末ワークシートを使えば、自店のどの段階に穴があるかを書きながら整理できます。完全無料で、必要なのはメールアドレスだけです。

自店の販促の穴を診断できる無料小冊子を受け取る

「引き継げる事業」になるために、今から整えておくべき4つのこと

ここからが、今日の本題です。

リピーターを増やす仕組みを作ることは、実は事業承継の準備と全く同じ意味を持ちます。「社長がいなくても、お客さんが戻ってくる仕組み」があってこそ、はじめて次の世代に引き継げる事業になるからです。

長年お店を続けてきた経営者の方ほど、「自分が築いてきた店を、次の世代にちゃんと渡したい」という想いは強い。でも現実には、店が社長個人の腕・勘・人脈に依存していて、「自分にしかできない」状態のままというケースが多いんです。

事業承継は書類の問題ではなく、「引き継げる事業になっているか」の問題です。この本質に気づいている方は、まだ多くありません。

チェックポイント①:集客・販促のプロセスがマニュアル化されているか

「どのタイミングで、誰に、何をどう伝えるか」が言語化されていれば、後継者でも同じことができます。LINE配信のスケジュール、季節ごとのメニュー告知の流れ、来店後のフォロー手順。これらが頭の中にあるだけでは引き継げません。

✅ ポイント:まず「自分が毎月何をやっているか」を書き出すことから始めてください。手順書の完成度より、書き出す習慣が先です。

チェックポイント②:顧客リストと接触履歴が一元管理されているか

「あのお客さんは毎月第2金曜日に来る」「この方は魚料理が好き」という情報が、社長の記憶の中だけにある状態は非常にリスクが高い。LINE公式アカウントの友達リスト、予約台帳の来店履歴、常連さんの好み情報。これらを誰でも確認できる形で管理してこそ、お客さんとの関係が「店の資産」になります。

✅ ポイント:完璧なシステムを入れる必要はありません。まずExcelや予約管理アプリに、来店回数と好みのメモを蓄積する習慣を作ることが先決です。

チェックポイント③:利益率の高いメニュー構造が設計されているか

値引きやクーポンで集めたお客さんに依存する構造では、引き継いだ後継者は価格競争から抜け出せません。一方、「この店はなぜ高くても来たくなるのか」という価値の構造が整っていれば、後継者はその価値を守り続けることができます。

✅ ポイント:メニューに「松竹梅」の構成があるか、売れ筋メニューに「ご利益の言葉」が書かれているかを確認してください。

チェックポイント④:社長不在でも回る収益源が複数あるか

店内売上の1本だけに依存していると、後継者が少し迷走するだけで経営が揺らぎます。デリバリー、法人向けのお弁当、物販など、複数の「お賽銭箱」を持つ構造にしておくことで、承継後も経営が安定します。

✅ ポイント:今すぐ全部やる必要はありません。まず1つ、店内売上以外の収益経路を試してみることから始めてください。

仕組みを持った店は、こんなふうに変わっていく

「自力集客の新規が月8名来るようになって、LINE配信でリピート導線が自動で回りはじめた。何より、相談できる仲間ができたことが一番大きかったです。」

個人サロン経営者(女性・30代)

これはサロン経営の方の声ですが、飲食店でも全く同じことが起きています。「仕組みができると、自分がいなくても動いている実感が持てる」という言葉を何度も聞いてきました。

仕組みを持った店は、後継者にとっても「継ぎたい店」に見えます。社長の腕に頼らなくていい、やり方が分かっている、お客さんが自分で戻ってくる。これが揃ってはじめて、承継は現実的になります。

承継は5年・10年単位の逆算で設計するものです。「まだ先の話」と思っている方ほど、仕組みづくりに着手するタイミングが遅れがちです。でも、リピーターを増やす仕組みは今日から始められる話でもあります。

飲食店の経営コンサルに相談するとき、どんな悩みから話せばいいかという記事もありますので、何から手をつければいいか迷っている方はそちらも参考にしてみてください。

まとめ:新規集客の前に「戻ってくる仕組み」を作ることが、結局いちばん速い

今日お伝えしたことを整理すると、こういうことです。

  • リピーターが増えない理由は「嫌いになった」のではなく「きっかけがない」だけ
  • 7段階の購買行動の「再来店」に手を打てているかどうかが、利益の分岐点
  • 顧客リスト・マニュアル・メニュー構造・複数収益源の4つが揃ってこそ、引き継げる事業になる

僕自身、お笑い芸人として舞台に立っていた時代に気づいたことがあります。一度笑わせたお客さんをもう一度笑わせるのは、はじめてのお客さんを笑わせるよりはるかに簡単だ、ということです。信頼関係がある分、すこしのきっかけで心が動く。飲食店のリピーター獲得も、全く同じ原理です。

仕組みを作るのは、今日からです。

もし「どこから手をつければいいか分からない」という状態であれば、まず無料の小冊子を受け取ってみてください。お客さんの購買行動を8ステップに分解した内容で、自店のどこに穴があるかが見えてきます。

「仕組みができると、自分がいなくても動いている実感が持てる」という声をご紹介しましたが、その状態を一人で作り続けるのは孤独で時間がかかります。増益繁盛クラブでは、全国の飲食店・美容室経営者と月次セミナー・会員掲示板で実践ノウハウを共有しながら、リピーター獲得から事業承継の仕組みづくりまで伴走しています。入会案内ページでクラスと内容を確認したうえでお申し込みいただける有料サポートです。

増益繁盛クラブの入会案内を確認する(リピート・承継の仕組みづくりを一緒に進めたい方へ)

  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

-お客さんを増やしたい