「マーケティングを勉強しようと思って本を開いたら、LTVとかKPIとか、横文字ばかりで1ページ目で挫折した」
こういう方、めちゃくちゃ多いです。実際、私がサポートしてきた飲食店・美容室の経営者の9割以上が、「マーケティングは難しい言葉の話」というイメージを最初は持っていました。
でも、正直に言いますね。マーケティングって、専門用語でやるものじゃないんです。料理を食べたお客さんが「また来たい」と思う。友だちに話したくなる。そういう人の気持ちの動きを、仕組みとして作ることがマーケティングの本質です。
今日はその話を、難しい言葉を一切使わずに書いていきます。静岡市清水区で20年以上、飲食店・美容室・小売店の経営者を指導してきた中小企業診断士として、「読み終わったら今日から動ける」状態を目指してお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 個人店のマーケティングを「専門用語ゼロ」で理解する方法
- 売上が伸び悩む本当の原因(多くの人が見落としているポイント)
- 今日から使える「お客さんの動き7段階」の考え方
- 値引きに頼らずに客単価・リピートを伸ばす具体的な入口
こんな方におすすめ
- ✅ 「マーケティング」という言葉に苦手意識がある飲食店・美容室の経営者
- ✅ 食べログ・ホットペッパーに頼らない集客の仕組みを作りたい方
- ✅ 値引きクーポン以外の集客方法を探している方
- ✅ 売上が横ばいで「何から手をつければいいか」が見えていない方
- ✅ SNSやチラシをバラバラに試したが、継続できていない方

目次
マーケティングを難しくしているのは「言葉」だけ
「マーケティング戦略を立案してLTVを最大化し、CACを抑えながらCVRを改善する」
……読んでいて眠くなりませんか?笑
これを日本語に直すと、「お客さんに長くお付き合いいただける仕組みを作りながら、集客コストを下げて、来店してもらいやすい状態にする」というだけの話です。やっていることは同じなのに、言葉だけが難しい。
私はお笑い芸人として活動していた時期があります。漫才って、難しいことを難しい言葉で話しても笑いは生まれないんです。簡単な言葉で、聞いた瞬間に「あー、わかる!」と腹落ちさせる技術が命。経営の話も同じだと思っています。
「マーケティングは専門家のものじゃない。お客さんの気持ちに寄り添う技術で、どんな個人店の経営者でも身につけられる。言葉が難しいのは、誰かが難しく見せようとしているだけです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士/有限会社繁盛店研究所 代表取締役)
だから今日は、マーケティングをシンプルに「お客さんがあなたのお店を知って、来て、また来てくれるようにする仕組みづくり」と定義して話を進めます。
売上が伸び悩む本当の原因——「7段階」で見ると見えてくる
料理に自信がある。技術も磨いてきた。でも売上が伸びない——この悩みを持つ経営者に、私がまず聞くのはひとつの質問です。
「お客さんが来なくなるのは、7段階のどこでですか?」
お客さんがお金を払うまでの流れを分解すると、こうなります。
① 知る ②興味を持つ ③来店しようと思う ④入店する ⑤注文する ⑥会計する ⑦また来る
売上が伸びないとき、多くの経営者は「①知る」の段階、つまり新規集客の話だと思って、チラシを撒いたり食べログに課金したりします。でも実際は、④〜⑦の段階に問題があることがとても多い。
たとえば、こんな状況はないですか?
- 満席で断ったお客さんに、次回来てもらう仕掛けがない(⑦再来店が弱い)
- メニューが安い順に並んでいて、一番安いものしか頼まれない(⑤注文が弱い)
- 外観が暗くて、通りがかりのお客さんが入ってこない(④入店が弱い)
この7段階のどこか1か所だけを1.2〜1.3倍改善するだけで、全体の売上は変わります。全ての段階を少しずつ改善すれば、計算上は2〜3倍の売上になる。これがマーケティングの入口です。
チェックポイント①:新規集客だけに頼っていないか
食べログやホットペッパーに課金し続けているのに、掲載をやめたら新規がゼロになる恐怖がある方は要注意。集客の手段がポータルサイト1本に絞られている状態は、構造的に不安定です。まず既存客のリピート率・客単価を改善することが先決です。
✅ ポイント:「来てくれたお客さんにもう一度来てもらう」仕掛けを、まず店内に作ることが最優先。新規集客は、その次の話です。
チェックポイント②:値引きで集客していないか
クーポン目当てのお客さんばかり来ていて、リピートにつながらない——これは、値引きで集める構造を作ってしまったからです。来てほしい客層が来てくれない状態になっています。
✅ ポイント:「安いから来る」ではなく「価値があるから来る」に変える。その第一歩は、メニューの言葉を「作業名」から「お客さんが得られるご利益」に書き換えることです。
✓ ここまでのポイント
- マーケティングとは「お客さんが来て、また来てくれる仕組みを作ること」。専門用語は必要ない
- 売上が伸び悩む原因は「知る→興味→来店→入店→注文→会計→再来店」の7段階のどこかにある
- 新規集客より先に、来てくれたお客さんの満足度・リピート率を上げる施策が効果的
「ご利益の言葉」に変えるだけで、値引きゼロでも選ばれる
ここで一つ、具体的な話をさせてください。
あなたのメニュー表、こんな書き方になっていませんか?
❌ よくある書き方(作業名・商品名だけ)
- ハンバーグ 980円
- カット 3,500円
- スペシャルコース 8,000円
✅ 「ご利益の言葉」で書いた場合
- 肉汁あふれる炭火炙りハンバーグ——1週間の疲れが吹き飛ぶ、ボリューム満点の逸品
- 朝のセットが楽になる「扱いやすさ設計」デザインカット
- シェフとの会話も楽しめる、食材の産地にこだわった季節のスペシャルコース
お客さんが知りたいのは「このメニューを頼むと、自分はどう良くなるのか」です。料理の名前ではなく、体験と気持ちの変化を伝える言葉に変えるだけで、同じ価格でも注文率が変わります。値上げをしても離れにくくなる。これが「ご利益の言葉」という考え方です。
「メニュー名を変えただけで客単価が上がった、という話をすると驚かれます。でも考えてみれば当然で、お客さんはメニュー名に反応しているんじゃなくて、そのメニューを頼んだ後の自分の姿に反応しているんです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士/有限会社繁盛店研究所 代表取締役)
全国の個人店が実際にやって結果が出た事例
「理屈はわかった。でも本当に効果があるの?」と思う方のために、実際の事例を紹介します。
「ランチにハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライの3品を同時に盛り合わせたプレートを作ったら、地域にまったく同じものがないと話題になって、客単価も来店数も同時に上がりました。値引きは一切していません。」
和歌山県の飲食店経営者(月商130万円→450万円へ)
「Googleの口コミをよく読んだら、お客さんが評価していたのは『スープの味』と『懐かしさ』だったんです。それをメニューのキャッチコピーに入れたら、反応が変わりました。特別なことは何もしていないのに。」
鳥取県のラーメン店経営者(口コミ分析で自店の強みを再発見)
どちらも、新しい設備を買ったわけでも、大きな広告費を使ったわけでもありません。「お客さんの言葉に耳を傾けて、自店の価値を正しく伝えた」だけです。これが個人店のマーケティングの本質です。
「仕組み」にしないと続かない——3ステップで体系化する
チラシを1回撒いた、SNSを3回投稿した、食べログを少し更新した——でも続かなかった。この状態に心当たりがある方は多いと思います。単発の施策が「仕組み」にならないのは、全体の設計図がないからです。
集客の仕組みづくり STEP 1
まず店内からはじめる(入店したお客さんから売上を最大化する)
POP・メニューブックの言葉を見直し、1人あたりの注文点数と客単価を上げる。満席で帰らせたお客さんには「2週間限定の再来店券」を渡す。これだけで売上の底上げができます。
⚠️ よくある失敗:いきなり外向けの集客(SNS・チラシ・広告)から始めてしまい、来店しても単価が上がらず効果が見えなくなる。
集客の仕組みづくり STEP 2
リピートの仕組みを作る(来てくれた人に次も来てもらう)
LINE公式アカウントで顧客リストを作り、月1〜2回のペースで情報を届ける。「次回来てくれたらこのサービス」という仕掛けを日常化する。ザイアンス効果(接触頻度が増えるほど好意が高まる)を活用します。
⚠️ よくある失敗:LINE登録を促す言葉がない。「よかったら登録してください」と言うだけで、登録するメリットをお客さんに伝えていない。
集客の仕組みづくり STEP 3
外への集客(新規客を安定的に呼び込む)
Googleビジネスプロフィールを整備し、地域キーワードで検索上位に表示される状態を作る。月3万円程度のGoogle広告で、ターゲットに絞った集客を始める。STEP1・2が整ってから取り組むのが鉄則です。
⚠️ よくある失敗:STEP1・2ができていないうちにSTEP3だけやると、新規客が来ても単価が低い・リピートしないという状態に陥り、広告費だけが出ていく。
まとめ——個人店のマーケティングは「シンプルな仕組みの積み重ね」
今日お伝えしたことを整理すると、こうなります。
- マーケティングとは、専門用語の話ではなく「お客さんが来て、また来てくれる仕組み」を作ること
- 売上が伸び悩む原因は7段階のどこかにある。まず「どの段階が弱いか」を見極める
- メニューの言葉を「ご利益の言葉」に変えるだけで、値引きゼロでも選ばれる店になれる
- 店内→リピート→新規の順番で仕組みを作ると、最も効率よく売上が伸びる
全国の飲食店・美容室経営者を20年以上・延べ数千名サポートしてきた実感として言えるのは、マーケティングで行き詰まっている方のほとんどが「やり方を知らない」のではなく「どこから手をつければいいかが見えていない」だけだということです。
入口さえ見えれば、あとは一歩ずつです。
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