お客さんを増やしたい

ぐるなびとホットペッパーグルメの違いと選び方|飲食店が掲載先を決める比較の視点

「グルメサイトに掲載しているけど、ぐるなびとホットペッパーグルメ、どっちが自分の店に合っているのか正直わからない」

「両方掲載しているが、掲載費の合計を見るたびにため息が出る」

「担当営業マンに言われるがままプランを上げてきたが、そもそも使い分けの基準を考えたことがなかった」

思い当たる方は多いんじゃないかと思います。

ぐるなびとホットペッパーグルメは、同じグルメサイトでありながら、集まってくるお客さんの層も、課金体系の構造も、販促として機能する場面も、実はかなり違います。この違いをちゃんと把握しないまま「とりあえず両方」で掲載していると、毎月数十万円が飛んでいくわりに、利益には大して残らない——という状況が続きます。

この記事では、ぐるなびとホットペッパーグルメの特性の違いを整理しながら、「どちらを選ぶか・両方使うか」の判断基準を解説します。さらに、その先にある大事な問いとして、グルメサイトへの対応で現場が埋まってしまっている経営者が、本来の経営業務に戻るための視点についてもお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. ぐるなびとホットペッパーグルメのターゲット層・課金体系・集客特性の違い
  2. 自分の店の状況に応じた掲載先の選び方と判断基準
  3. グルメサイト対応で経営者の時間が奪われている構造的な問題
  4. 掲載コストを「投資」として回収するために経営者がやるべきこと

こんな方におすすめ

  • ✅ ぐるなびとホットペッパーグルメの両方に掲載中で、どちらかに絞ることを検討している方
  • ✅ 掲載費用が毎月かさんでいて、費用対効果を見直したい飲食店経営者の方
  • ✅ グルメサイトの担当者に勧められたプランを断れずに困っている方
  • ✅ 集客はグルメサイト任せで、自分は現場仕事に追われていると感じている方
  • ✅ 掲載費を抑えながら安定した集客を自分でコントロールしたいと考えている方

ぐるなびとホットペッパーグルメ、何が根本的に違うのか

まず最初に、両者の根本的な違いを整理しましょう。

ぐるなびは、どちらかというと「ハレの日」や「ビジネス利用」と相性が良いサイトです。接待・会食・法人宴会・記念日といった、あらかじめ目的が決まっている来店ニーズを持つユーザーが多く、客単価の高い和食・割烹・鉄板焼きなどの業態で支持されてきた歴史があります。課金体系は主に月額制のプランで、掲載情報の充実度に応じた固定費モデルが基本です。

ホットペッパーグルメは、「今夜どこか行こう」「週末のランチをどうしよう」という直前・衝動型の来店動機を持つユーザーが多いのが特徴です。クーポン機能が強力で、価格訴求による集客との親和性が高い。月間の掲載費用もプランによって幅があり、エリアや業態によって体感は異なりますが、中小規模の居酒屋やカジュアル系飲食店の多くが主戦場にしているのがこちらです。

要するに、ぐるなびは「目的来店型・高単価・法人需要」、ホットペッパーグルメは「衝動来店型・価格感度高め・クーポン親和性高」という方向性の違いがあります。

❌ よくある間違い:「どちらが強いか」で選ぼうとする

  • グルメサイトに「強い・弱い」という絶対評価はない
  • 「自分の店のターゲット客層はどちらのユーザー層に近いか」で選ぶのが正解
  • 両方掲載することで管理工数が倍になり、経営者の時間を圧迫するリスクがある

✅ 正しい選び方の視点

  • ターゲット客層の来店動機がどちらに近いかで決める
  • 自店の客単価・業態・宴会需要の有無を判断基準にする
  • 掲載後の効果検証(来店数・掲載費÷客単価)をルーティン化する

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業態・客単価別|どちらを優先すべきか

それでは、具体的にどう判断するか。業態と客単価ごとにざっくり整理します。

チェックポイント①:客単価と宴会需要で判断する

客単価が6,000円以上で、接待・会食・法人宴会の需要がある業態(和食・割烹・鉄板焼き・寿司など)は、ぐるなびとの相性が比較的よいと言われています。「記念日に使いたい」「接待で探している」というユーザーがぐるなびを使う割合はホットペッパーグルメより高い傾向があります。

✅ ポイント:ぐるなびに掲載するなら、コース内容・接待対応・プライベートルームの有無などを情報として充実させることが掲載効果に直結します。店舗情報ページを作ったまま放置しているのでは意味がありません。

チェックポイント②:衝動型来店・回転重視の業態はホットペッパーグルメを優先

居酒屋・ラーメン・焼肉・カジュアルイタリアンなど、「今夜どこかに行く」という需要を拾いたい業態は、ホットペッパーグルメのユーザー層と合いやすいです。ただし、クーポン機能を使うと「クーポン目当ての来店」が中心になりやすく、リピートにつながらないという問題が構造的に発生します。

✅ ポイント:ホットペッパーグルメのクーポン集客に依存すると、客単価を自分で下げ続けることになります。クーポン設計は「次回来店を前提にした設計」にし、値引き額より「来店体験」を売るメニュー構成と組み合わせることが重要です。

チェックポイント③:両方掲載している場合の「管理コスト」を見える化する

両方に掲載している経営者に聞くと、「写真を更新する」「クーポン内容を見直す」「予約対応を確認する」「効果を分析する」という作業が毎月発生していることに気づきます。この管理工数を時間に換算すると、月に数時間から十数時間かかっているケースも珍しくありません。

✅ ポイント:掲載費だけでなく「経営者の時間コスト」も含めて費用対効果を計算してください。時間は有限です。

✓ ここまでのポイント

  • ぐるなびは目的来店型・高単価・法人需要向き。ホットペッパーグルメは衝動来店型・クーポン親和性高め
  • どちらを使うかは「自店のターゲット客層の来店動機」で決める
  • 両方掲載する場合は、掲載費+管理時間のトータルコストを必ず計算すること

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掲載費を「経費」で終わらせず「投資」として回収するために

ここが多くの飲食店経営者が見落としているポイントです。

グルメサイトへの掲載は、「払えば客が来る」という単純な構図ではありません。掲載したとしても、来たお客さんがリピートしなければ、毎月新規客を掲載費で買い続けることになる。これは「お客さんを借り続けている状態」です。

掲載費を投資として回収するには、来店したお客さんを「次も来たいと思う理由がある客」に変える仕組みが店内になければなりません。具体的には、メニューブックの見直し・名物メニューの設計・来店時のLINE登録促進・再来店を促す仕掛けなど、「グルメサイト経由で来た客をリピーターに変換する店内販促」です。

この視点なく掲載費だけを増やしても、利益は残りません。

「掲載費が高い・安いではなく、来たお客さんを次につなげる仕組みが店内にあるかどうか。そこが先です。グルメサイトは入口でしかない。入口から入ってきた人を、どう次の来店につなげるかが、利益に直結します」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所代表)

グルメサイト対応が経営者の時間を奪っている構造的な問題

ここで一歩引いて、本質的な問いを立てます。

「ぐるなびとホットペッパーグルメの管理、今誰がやっていますか?」

多くの場合、答えは「自分(社長)です」になります。写真撮影・掲載情報の更新・クーポン設定・効果確認・営業担当者との打ち合わせ——気づけば、グルメサイトの管理だけで月に何時間もの時間が使われています。

現場仕事(調理・接客・レジ・掃除)に加えて、グルメサイトの管理まで自分でやっていたら、本来の経営業務——「売上を作る仕組みを考える」「利益が残る構造を設計する」——に使える時間は、ほぼゼロになります。

これは、グルメサイトが悪いのではなく、「誰が・何を・どう管理するか」を設計していないことが問題です。

グルメサイト管理を「経営者の仕事」から外す設計をする

グルメサイトの日常管理(写真更新・クーポン変更・予約確認)は、マニュアル化さえすれば社長以外のスタッフでも対応できる作業です。もしくは、ホットペッパーグルメの掲載費を回収する使い方と見切りのタイミングを整理した上で、プラン自体を見直すことで管理工数そのものを減らす選択肢もあります。

社長が「自分にしかできない仕事」と「他の人に任せられる仕事」を分けるところから始めると、グルメサイト管理は後者に入ることがほとんどです。

「月商130万円から450万円に伸ばした和歌山県の飲食店のオーナーさんは、グルメサイトに頼る集客を見直し、地域に存在しないランチメニューの開発に経営判断の時間を使うようにしました。ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライの『メイン3つ同時盛り』プレートという、どの競合店も真似できない独自コンセプトを作ることができたのは、オーナー自身が現場管理から少し離れて、経営を考える時間を確保できたからです」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所代表)

この事例のポイントは、グルメサイトへの依存度を下げた分、経営者が「どうすれば他店と差別化できるか」という本質的な問いに時間を使えるようになったことです。その結果、月商が130万円から450万円へと約3.5倍に伸びています。

掲載を続けるにしても「やめる・絞る」にしても、経営者がすべき判断とは

ぐるなびとホットペッパーグルメの比較に戻りましょう。どちらを選ぶかより先に、経営者として決めるべきことがあります。

掲載判断 STEP 1

今の掲載費が「利益から出ているか・売上から出ているか」を確認する

月の掲載費合計と、そのサイト経由で来た客の粗利を照合してください。掲載費10万円に対して粗利がどれだけ出ているか。この計算を一度もやったことがない場合は、今すぐやることが先決です。

⚠️ よくある失敗:「来客数が増えた」という数字だけで判断し、クーポン割引後の粗利を計算していないケース。来客数が増えても粗利が残っていなければ、掲載費は損失です。

掲載判断 STEP 2

自店のターゲット客層とサイトのユーザー層が合っているか確認する

先に述べたとおり、ぐるなびは高単価・目的来店型、ホットペッパーグルメは価格感度高め・衝動来店型の傾向があります。自分の店が「どんなお客さんに来てほしいか」と照らし合わせてください。

⚠️ よくある失敗:「とりあえず両方」で始めたまま、ターゲット設計を一度も見直していないケース。掲載費は毎月かかっているのに、集まる客層が自店のコンセプトとずれているという状況が長年続いている店は珍しくありません。

掲載判断 STEP 3

グルメサイト以外の集客経路を1本でも持っているか確認する

グルメサイト依存から自力集客に切り替えた飲食店の進め方でも詳しく解説していますが、掲載サイトが1本しかない状態は、そのサイトの方針変更や掲載費値上げに、経営全体が振り回されるリスクがあります。Googleビジネスプロフィール・LINE公式アカウント・SNSのどれかを使った自力集客を1本でも持つことが、グルメサイト依存から抜け出す現実的な第一歩です。

⚠️ よくある失敗:「自力集客は難しそう」で止まり、ずっとグルメサイトの掲載費を払い続けているケース。また、立地が悪くても繁盛している店が共通してやっていることを見ると分かるように、自力集客は立地が悪い店でも十分機能します。

まとめ|どちらを選ぶかより「経営者の時間をどこに使うか」が本質

ぐるなびとホットペッパーグルメ、どちらが優れているかという問いに、正解はありません。ターゲット客層の来店動機・客単価・宴会需要の有無・管理に使える工数——これらを整理した上で、自店に合う方を選ぶ、あるいは片方に絞るのが正解です。

ただ、もう一段上の視点で言うと、グルメサイトの選び方を考える時間より、「来てくれたお客さんをリピーターに変える仕組みを設計する時間」に経営者の頭を使うほうが、利益への影響は大きい。

掲載費を払い続けながら、同時にグルメサイトの管理まで自分でやっている経営者は、「現場仕事+広告管理」という二重の現場作業者になっています。

社長の仕事は「売上を作ること」と「儲かる仕組みを作ること」の2つだけ——この原点に戻るために、グルメサイトの見直しを「経営の棚下ろし」の入口として使っていただければと思います。

まずは今月の掲載費合計と粗利を照らし合わせることから始めてください。そこから判断の道筋が見えてきます。

グルメサイトの選び方を整理する以上に、「自分がいなくても集客が回る仕組みを持っているか」という問いに答えを出すことが、利益を積み上げる経営への入口です。増益繁盛クラブでは、掲載費に頼らず客単価と利益を伸ばしてきた全国の飲食店・美容室経営者と一緒に、毎月その仕組みを学び実践しています。入会案内ページで内容と会員クラスを確認できます。

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  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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