先日、美容室を経営されている40代の女性オーナーから、こんな相談メッセージが届きました。
「ジョイマンさん、今度また大手の集客系セミナーに参加しようと思っています。前回も行ったんですが、なんとなく刺激を受けて帰ってきて、結局何も変わらなくて。今回こそは、と思っているんですが……」
読んでいて、すごくわかる感覚でした。セミナーに行く前は期待が高まる。でも帰ってきたら日常に戻り、ノートだけが増えていく。その繰り返しに疲れ始めている——そういうオーナーさんが、本当に多いんです。
ここで正直に言います。セミナーの中身の問題じゃないことが多い。問題は「参加前に、自分の店のどこが課題なのかを言葉にできていない」ことです。問いが曖昧なまま入ると、どんな良い話を聞いても「なんとなく良かった」で終わります。
今日は、私ハワードジョイマンが、ある一日の動きを通じながら「セミナー参加前に整えておくべき問い」についてお話しします。静岡の事務所で過ごす日常の中に、経営を変えるヒントが転がっているものです。
📋 この記事でわかること
- 売上が伸び悩む本当の原因が「商品力」ではない理由
- お客さんの購買行動を7段階に分解する考え方
- セミナー参加前に自店の「弱い段階」を特定する方法
- 学んだことを現場に落とし込むための準備の順序
こんな方におすすめ
- ✅ セミナーに参加してもなぜか結果が出ないと感じている美容室オーナーの方
- ✅ 売上が横ばいで、何から手をつければいいかわからない方
- ✅ 技術には自信があるのに、なぜかお客さんが増えないと悩んでいる方
- ✅ 「値引きしないで集客する方法」を具体的に知りたい方
- ✅ セミナー情報に振り回されず、自分の経営に必要なものを選び取りたい方

目次
朝の準備時間──「問い」を持たずに学びに行く怖さ
私の一日は、静岡市清水区の事務所で朝10時から始まります。新清水駅から徒歩1分という場所で、ここ20年近く、全国の飲食店・美容室・小売店の経営者さんたちと向き合ってきました。
この日の朝は、メールの確認から。会員さんから届いていたのが、先ほどご紹介した美容室オーナーの相談でした。
セミナーに行くこと自体は、悪くない。でも私が心配するのは「問いがない状態で学びに行く」ことです。セミナーというのは、プロが体系的に整理した話を聞く場です。でも自分の店の課題が言語化されていないと、どんな話も「他人の話」として耳を通り過ぎていく。
美容室のオーナーさんに限らず、伸び悩んでいる経営者さんの多くが「売上が上がらない」と言います。でも「売上」という言葉は大きすぎる。具体的にどこで詰まっているのかが見えていない。
売上というのは、お客さんが動いた結果です。そのお客さんの動きを分解しないと、どこを改善すれば売上が上がるかが見えてこない。
午前中の会員対応──購買行動7段階で「詰まり場所」を探す
午前中は、増益繁盛クラブの会員さんとのやり取りに使います。この日は複数件の相談に対応しながら、ある美容室オーナーさんに「購買行動の7段階」を使って自店の課題を整理してもらいました。
私がよく使うのが、この流れです。
お客さんは①知る → ②興味を持つ → ③来店しようと思う → ④入店する → ⑤注文(メニューを選ぶ) → ⑥会計する → ⑦また来る、という7段階を経ています。売上が伸びない理由は、この7段階のどこかで脱落しているからです。
美容室でいえば、こんなふうに考えてみてください。
チェックポイント1:「知る」段階で詰まっていないか
Instagram・Googleマップ・チラシ——あなたの存在を知る手段が、地域のお客さんに届いていますか?「うちの技術は本物だ」と思っていても、知られていなければゼロです。
✅ ポイント:GoogleビジネスプロフィールのNAP情報(店名・住所・電話番号)を最新に保ち、写真を定期的に更新することが第一歩です。
チェックポイント2:「興味を持つ」段階で詰まっていないか
プロフィールページを見たとき、「この店に行ってみたい」と思ってもらえる情報が揃っていますか?「カラー・カット・トリートメント」というメニュー名の羅列だけでは、興味は生まれません。
✅ ポイント:「このメニューを受けるとどうなるか」というご利益の言葉でメニューを説明してみてください。「朝のスタイリングが3分で決まるカット」のように。
チェックポイント3:「再来店」段階で詰まっていないか
一度来てくれたお客さんに、次の予約を促す仕組みがありますか?施術後に次回予約を入れてもらう声がけ、LINE配信でのフォロー——これがないと、新規集客コストをかけ続けるしかなくなります。
✅ ポイント:施術当日に次回予約を勧めるのが最も成約率が高い。「3ヶ月後にまたご来店いただけるよう、今日予約を入れておきませんか?」の一言を習慣にするだけで再来店率が変わります。
「売上が上がらないと嘆く前に、自分の店のどの段階でお客さんが離れているかを特定してください。全部をいっぺんに改善しようとするのが一番の失敗です。まず1つ、詰まっている段階を見つけることが先です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)
✓ ここまでのポイント
- 売上が伸びない原因は「技術・商品力」ではなく、購買行動7段階のどこかで脱落していることにある
- セミナー参加前に、自店がどの段階で詰まっているかを言語化しておくことが最重要
- 「知る」「興味を持つ」「再来店」など段階ごとに打ち手が違う。全部やろうとしない
昼過ぎの思考整理──「第2のお財布」という発想がセミナーで刺さる理由
お昼を挟んで、少し頭を整理する時間を取ります。この日は先日お会いした千葉県のお好み焼き店の事例を、頭の中で反芻していました。
そのオーナーさんは、製薬会社向けのお弁当——単価2,500〜3,000円のものを、朝50個受注するルートを作りました。店内の売上とは別に、毎朝安定した収益が入ってくる。いわば「第2のお財布」です。
「店内売上以外の収益ルートを朝のうちに確保することで、ランチとディナーに落ち着いて向き合えるようになった、という言葉が印象的でした。売上を一本に依存していると、少し下がっただけで焦りが生まれる。焦った状態で接客をしても、お客さんには伝わるものです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)
美容室でも同じ発想が使えます。施術だけを収益源にしている場合、席が埋まらない日は売上がゼロ。でも物販(シャンプー・トリートメント)やサブスク型のヘアケアセット、あるいは動画コンテンツの販売など、施術以外の収益経路を1本でも作ると、経営の安定感がまるで変わる。
セミナーでこういった話が出たとき、「自分の店でどれが使えるか」をすぐに考えられるかどうかが、参加前の準備にかかっています。問いのない状態で聞くと「面白い話だった」で終わる。「うちの施術待ち時間にできることはないか」という問いを持って聞くと、全く違う景色になる。
午後の発信時間──セミナー参加前に「自店の現在地」を確認する
午後はメルマガ執筆とブログ更新の時間です。読者数1万人超のメールマガジンを毎日発行していますが、この時間が私にとって「自分の考えを整理する時間」でもあります。
美容室のオーナーさんへのアドバイスとしてよくお伝えしているのが、セミナー前に「自店の現在地」を数字で確認しておくことです。
具体的には——
❌ 多くのオーナーさんがやっていること
- 「なんとなく売上が上がらない」という感覚だけでセミナーに行く
- 「新規集客の方法を学ぼう」と決めて参加するが、実は再来店率が低いことが本当の問題だった
- セミナーで聞いた施策を「全部やる」と決めて帰ってきて、結局何も続かない
✅ セミナーを活かせるオーナーさんがやっていること
- 参加前に、新規客数・リピート率・客単価を数字で把握している
- 「自分の店は③来店意欲を持ってもらう段階が弱い気がする」という仮説を持って参加する
- セミナーで聞いた話のうち「この1つだけを今月中にやる」と決めて帰ってくる
この差は大きい。同じセミナーに参加しても、結果が出る人と出ない人の違いは、ほぼここにあります。
セミナー参加前に確認したい STEP 1
今月の数字を3つだけ書き出す
新規客数・リピート率(または再来店率)・客単価の3つを確認します。この3つが手元にない場合、まずここから始めてください。感覚ではなく数字を持つことが、セミナーを武器に変えます。
⚠️ よくある失敗:「大体わかっている」という感覚で参加してしまい、セミナーの内容が自分の課題にフィットしているかどうか判断できない。
セミナー参加前に確認したい STEP 2
7段階のうち「最も弱い1段階」に仮説を立てる
新規が増えているのにリピートが少ない → ⑦再来店が弱い。来てくれるが単価が低い → ⑤注文(メニュー選択)が弱い。そもそも予約が入らない → ①知る・②興味が弱い。このように仮説を1つ持つだけで、セミナーの聴き方が変わります。
⚠️ よくある失敗:「全部弱い」と感じて優先順位が決まらないまま参加し、聞いた内容も「全部やらなきゃ」と思って消耗する。
セミナー参加前に確認したい STEP 3
「今月中に1つだけやること」を先に決めておく
セミナー参加後に何をやるかを、参加前に仮決めしておきます。「もし再来店が弱いなら、今月中に施術後の次回予約の声がけを始める」のように。セミナーで聞いた内容と仮決めがズレていたら修正すればいい。先に枠を決めておくと、学びが実行につながります。
⚠️ よくある失敗:セミナーで感動してノートを3ページ埋め、帰り道の新幹線で全部やる気になるが、翌日からの営業に追われて何もしないまま1ヶ月が経つ。
夕方の振り返り──「問いを持った学び」が経営を変える
15時を過ぎると、この日の業務を閉じて振り返りの時間に入ります。
朝の相談メッセージをくれた美容室オーナーさんに、返信を送りました。「セミナー、ぜひ行ってください。でも行く前に一つだけ確認してほしいことがあります」という書き出しで。
私が20年間、全国の飲食店・美容室・小売店の経営者さんと向き合ってきて感じることがあります。売上が伸び悩んでいるオーナーさんは、学ぶ量が足りないのではない。学んだことを「自分の店のどこに当てはめるか」の設計が抜けているケースが圧倒的に多い。
セミナーは武器です。でも武器は、使う場所を知っていなければ活かせない。お客さんの購買行動のどの段階で自分の店が詰まっているかを把握しておくこと——それだけで、同じセミナーから得られるものが全然違ってくる。
「ジョイマンさんのメソッドに出会って、初めて自分の店の数字と向き合いました。客単価18%向上できたのも、どこを変えればいいかがようやく見えたからです。漠然とした不安が、『やることが見える』安心に変わりました。」
イタリアン経営者(女性・40代)
この言葉が、全てを表しています。「やることが見える」状態を先に作ること。それがセミナー前に整えておくべき、最大の準備です。
まとめ──セミナーの前にやること、たった一つ
美容室経営者向けのセミナーは、全国でたくさん開催されています。情報の量は増えているのに、経営が変わらない理由の多くは「問いのない状態で学びに行くこと」にあります。
今日の話を整理すると——
お客さんは「知る→興味→来店→入店→注文→会計→再来店」という7段階を経ています。売上が伸びないのは、この7段階のどこかで脱落しているから。セミナーに行く前に、自分の店の「最も弱い1段階」に仮説を立てておく。それだけで、学びの質がまるで変わります。
私が主宰する「増益繁盛クラブ」では、こうした購買行動の分解から始まる実践的なメソッドを、全国の飲食店・美容室・小売店のオーナーさんと一緒に取り組んでいます。北海道から沖縄、アメリカ在住の経営者まで、20年以上・延べ数百名以上の支援実績があります。
まず一歩として、無料のメールセミナーから試してみてください。全12回のメールで、お客さんを増やし利益を残すための考え方を体系的にお届けしています。セミナーに行く前の「問いを整える場」として、まずここから始めていただければと思います。
購買行動を軸に、自店の販促をどう改善するかを体系的に学びたい方には、こちらの教材が参考になります。↓
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今日の記事が、あなたの「問い」を整えるきっかけになれば嬉しいです。