お客さんを増やしたい

美容室のリピーターを増やす、3つの基本的な打ち手

「せっかく来てくれたお客さんが、次は来てくれない」——そんな経験、繰り返していませんか?

施術は丁寧にやった。仕上がりにも自信がある。お客さんも笑顔で帰っていった。なのに3ヶ月経っても、半年経っても、予約の通知は来ない。

こういう場面、美容室オーナーなら一度や二度ではないはずです。「うちの技術が足りないのか」「接客が悪かったのか」と自問自答する前に、少し立ち止まって考えてみてください。リピートしないのは、あなたの腕が悪いからではありません。再来店を促す「仕組み」がないだけ、という場合がほとんどです。

今回は、値引きクーポンに頼らずに美容室のリピーターを着実に増やすための、3つの基本的な打ち手をお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 美容室のリピーターが増えない本当の原因
  2. 値引きなしで再来店率を上げる3つの具体的な方法
  3. 「次の予約」を自然に取るための仕組みの作り方
  4. 小さな美容室でもすぐ実行できるステップ

こんな方におすすめ

  • ✅ リピーターが増えず、毎月新規集客に追われている美容室オーナー
  • ✅ 値引きクーポンで集客しているが、粗利が残らないと感じている方
  • ✅ ホットペッパーに依存しており、掲載をやめると怖いと感じている方
  • ✅ 再来店を促す仕組みをまだ作ったことがない方
  • ✅ SNSやLINEを使った集客に興味はあるが、何から始めればいいかわからない方
美容室のリピーターを増やす、3つの基本的な打ち手 | 全国の繁盛店がやっている増益繁盛店作りの強化書

リピーターが増えない本当の原因は「忘れられていること」

「お客さんはなぜ再来店しないのか」——この問いに対して、多くの美容室オーナーは「技術が足りないから」「価格が高いから」と考えがちです。でも実際にリピート率を分析してみると、一番多い原因はもっとシンプルなことです。

お客さんにとって、あなたのお店が「頭の中にない」状態になっているから。

人は忙しい日常の中で、前回施術を受けた美容室のことを意識的に覚えていません。「そろそろ髪切らないとな」と思った瞬間に、最初に頭に浮かんだお店に予約を入れる。それだけのことです。つまり、リピートは「満足度だけ」では決まらない。頭の中で一番最初に思い出してもらえるかどうか、つまり「接触頻度」の問題でもあります。

心理学の世界に「ザイアンス効果」という法則があります。接触回数が増えるほど、人はその対象に好意を持ちやすくなる、という効果です。施術後に一切連絡がなければ、どんなに腕が良くても「遠い存在」になっていく。逆に、適度な頻度で自然に接触できていれば、お客さんの記憶に残り続けます。

では、その「接触頻度」をどう設計するか。次の3つの打ち手が、その具体的な答えになります。

打ち手①:施術後に「次の予約」を自然に提案する

最もシンプルで、最も効果が高い方法がこれです。施術が終わり、お客さんが満足している「今この瞬間」に、次の予約を取る。

ただし、「次はいつにしますか?」という聞き方は少し弱い。お客さんは「また考えます」で終わりにしてしまいます。

効果的なのは、「次回来られるタイミング」を具体的に逆算して提案することです。

「今日はカラーとカットをされましたよね。だいたい2ヶ月後くらいが根元も気になってくる時期なので、〇月の初旬か中旬はいかがでしょう?」

こう言われたら、お客さんは「ああ、そうか」とカレンダーを開きたくなります。美容師側の「専門知識」に基づいた提案なので、押しつけではなく「ケアのアドバイス」として受け取ってもらえます。

大切なのは、これを「売り込み」ではなく「お客さんのための提案」として自分の中に位置づけることです。実際に2ヶ月後に根元が伸びてきて「行かないといけないな」と思うより先に、あなたが気にかけてあげる。それがお客さんへの価値提供です。

⚠️ 多くのお店が「言いそびれてしまう」のは、次回予約の提案を「義務」として捉えているからです。「お客さんのために言ってあげる」という発想に変えるだけで、提案の言葉が自然に出てきます。

打ち手②:LINE公式アカウントで「来店後の接触」を仕組み化する

次の予約を取れなかったお客さんへのフォローアップを、どうするか。ここで差がつきます。

多くの美容室が、来店後は完全に「お客さん任せ」になっています。次に来るかどうかは、お客さんの気分次第。これでは運任せの集客です。

LINE公式アカウントを活用することで、来店後も自然な形で接触を続けることができます。施術後に「LINE登録でスタイルケアのアドバイスをお届けします」と伝えてお友だち追加してもらい、以下のような内容を定期配信するだけで「存在し続けるお店」になれます。

  • 施術から1ヶ月後:「最近髪のまとまりはいかがですか?」というパーソナルな一言
  • 季節の変わり目:「乾燥が気になる時期になりましたね、おすすめのホームケアをご紹介」
  • 来店サイクルに合わせたリマインド:「そろそろ2ヶ月ですね」

ポイントは「売り込みの言葉をゼロにすること」。LINE配信で「〇〇円OFFクーポン!」ばかり送ると、お客さんはブロックします。でも「あなたのためのヒント」を届けると、読まれるし、むしろ「また行きたいな」という気持ちが自然に生まれます。

「販促というのは、相手の生活を豊かにする情報を届けること。自分が売りたいことを伝えることじゃない。そこを間違えると、どんな媒体を使っても逆効果になる。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

✓ ここまでのポイント

  • リピーターが増えない根本原因は「忘れられること」。接触頻度の設計が重要。
  • 施術後すぐに「次回来店の逆算提案」をすることが、最も効果の高いリピート対策。
  • LINE公式アカウントで「価値ある情報の定期配信」を仕組み化することで、来店後も自然な関係性が続く。

打ち手③:「メニュー名」を変えて再来店の動機を作る

これは見落とされがちな打ち手ですが、リピート率に直結します。

あなたのお店のメニュー表を、今一度見直してみてください。「カット」「カラー」「パーマ」——これだけが並んでいませんか?

これらは「作業名」であって、お客さんが受けたい「体験や結果」を表す言葉ではありません。お客さんが知りたいのは「このメニューを選んだら、自分はどう変わるのか」です。

たとえば——

❌ よくあるメニュー表記

  • 「カット 4,500円」(作業名のみ。他店との比較対象になる)
  • 「縮毛矯正 15,000円」(価格だけが印象に残る)

✅ 「ご利益の言葉」に変換したメニュー表記

  • 「朝のスタイリングが5分で決まる!扱いやすさ重視の骨格カット 4,500円」
  • 「雨の日でもうねらない、自然なストレートデザイン 15,000円」

どちらが「また受けたい」と思えるか、一目瞭然です。

さらに、メニューを「松・竹・梅」の3段階で設計することで、お客さんが「次は上のコースを試してみようかな」という気持ちを持てるようになります。毎回同じメニューだと来店理由がマンネリ化しますが、段階的に「次のステップ」が用意されていると、自然なリピートの動機が生まれます。

「奈良のうどん店さんのケースが印象的でした。麺の幅を少し広くしただけで、SNSでバズが起きて注文が1.5倍になったんです。何か大きな設備投資をしたわけでも、値引きをしたわけでもない。『既存要素の組み合わせを変えた』だけで、お客さんの見え方がまるで変わった。美容室でもメニューの言葉を変えるだけで、同じことが起きます。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

実際の成果:仕組みを変えたら数字が変わった

「値引きクーポンをやめてLINE配信と次回予約の声がけに切り替えたら、3ヶ月でリピート率が明らかに上がりました。クーポン目当てのお客さんが減った分、本当に来てくれるお客さんとの関係が深まった感じがしています。」

増益繁盛クラブメンバー・美容室オーナー(40代・女性)

「月商130万円から450万円に伸ばした和歌山の飲食店オーナーさんの事例が刺さりました。自分もメニューの見せ方を変えるだけでいいんだ、と気づいてからお店の作り方が変わりました。」

増益繁盛クラブメンバー・飲食店経営者(50代・男性)

値引きなし・設備投資なし。やることは「次回予約の提案」「LINEでの接触頻度の設計」「メニュー名をご利益の言葉に変えること」——この3つだけです。でもこれをきちんと仕組みとして回すだけで、リピート率は確実に変わっていきます。

私がこれまで20年以上にわたり全国の飲食店・美容室・小売店の経営者を指導してきた中で、この3つの打ち手を実行した経営者の多くが、3ヶ月以内に再来店数の変化を実感しています。特別な才能も大きな投資も必要ありません。必要なのは「仕組みを作る」という意識の転換です。

まとめ:リピーターは「待つもの」ではなく「設計するもの」

美容室のリピーターが増えない原因は、あなたの技術や人柄の問題ではありません。再来店を促す「仕組み」が整っていないだけです。

今日お伝えした3つの打ち手を、もう一度整理します。

  • ① 施術後に「次来店タイミングの逆算提案」をその場でする
  • ② LINE公式アカウントで「価値ある情報」を定期配信して接触頻度を保つ
  • ③ メニュー名を「作業名」から「ご利益の言葉」に書き換え、松竹梅の段階を設ける

この3つはどれも今日から動けるものです。大切なのは「全部一気に」ではなく、まず1つ選んで試してみること。動いた先に、初めて「仕組みが回っている感覚」が生まれます。

もっと体系的に、集客から再来店・客単価アップまでの全体設計を学びたい方には、まず以下の教材から手を付けてみることをおすすめします。顧客の購買行動を7段階に分解して、どこを改善すれば最も効率よく売上が伸びるかが具体的にわかります。

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  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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