お客さんを増やしたい

美容室のニュースレターが、再来店と紹介を生む理由

「ニュースレターって、意味あるんですか?」

美容室オーナーさんから、こういう声をよく聞きます。

「毎月作るのが手間で…」「お客さんに読んでもらえてるのか分からなくて…」「LINEやInstagramがあるのに、わざわざ紙の通信物が必要なのか…」

気持ちは分かります。私自身、コンサルタントとして20年以上、飲食店・美容室・小売店の経営者を指導してきましたが、ニュースレターを「やったことがない」か「途中でやめてしまった」というオーナーさんが圧倒的に多いのです。

でも実際に取り組んだ美容室オーナーさんから届く声は、最初の予想を大きく裏切るものばかりです。今日はその声を中心に、ニュースレターがなぜ再来店と紹介を生むのかを一緒に紐解いていきましょう。

📋 この記事でわかること

  1. 美容室のニュースレターが再来店・紹介客に直結する本当の理由
  2. 「読まれるニュースレター」と「捨てられるニュースレター」の違い
  3. 接触頻度が売上を決める「ザイアンス効果」の実例
  4. ニュースレターを始める際の最初の一歩と陥りがちな失敗

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規集客はできているのにリピートに繋がらない美容室オーナー
  • ✅ ホットペッパービューティーへの依存から抜け出したい方
  • ✅ 値引きクーポン以外の集客方法を探している方
  • ✅ 紹介客を増やしたいが、どう働きかければいいか分からない方
  • ✅ SNSは発信しているが、常連客との関係が深まっている実感がない方
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「また行きたい」のに行かなかった理由を教えてくれたお客様

ある美容室オーナーさんがニュースレターを始めて3か月が経った頃、こんな体験をされました。久しぶりに来店してくれたお客様から、こんな言葉をもらったそうです。

「ニュースレターが届くたびに、あの時の髪型すごく良かったなって思い出してました。忙しくてなかなか来られなかったけど、今月こそと思って予約しました。」

美容室常連客(40代・女性)

このオーナーさんが言っていたことが印象的でした。「ニュースレターを送るまで、お客様が『また行きたい』と思ってくれていることを、私は知らなかったんです」と。

これは非常に重要なことを示しています。お客様は「嫌だから来ない」のではなく、「忘れていた」「きっかけがなかった」だけのケースが実に多いのです。

私のメソッドの中に「ザイアンス効果を活用した接触頻度設計」というものがあります。心理学の用語ですが、内容はシンプル。人は接触回数が増えるほど、その相手に好感・信頼を持ちやすくなる、という法則です。月1回ニュースレターが届くということは、それだけで年間12回の接触が生まれます。LINEと違って手元に残る紙媒体は、読み返す接触まで生まれやすい。この積み重ねが、「そういえばそろそろ行こうかな」という行動へつながるのです。

紹介が生まれたニュースレター、何が書いてあったのか

もう一つ、印象的な声を紹介します。

「ニュースレターに書いてあった『縮毛矯正後の傷みが気になる方へ』のコーナーを読んで、職場の同僚に教えてあげたんです。そしたら一緒に来てくれることになって。紹介って、こういうきっかけで生まれるんだと初めて分かりました。」

美容室に通う常連客(30代・女性)

なるほど、と思いませんか。

この常連客が同僚に「紹介」してくれたのは、特別なキャンペーンやクーポンがあったからではありません。「有益な情報が書いてあったから、教えてあげたくなった」のです。

ここが、ニュースレターと割引チラシの根本的な違いです。割引情報は「自分だけが得をするから行く」という行動を生みます。一方、読んでためになった情報は「誰かに教えたくなる」という行動を生む。この違いが、紹介客の有無に直結します。

「お客さんを集めたいなら、お客さんにとって『役に立つ人』になることが先決です。値引きで集めたお客さんはクーポンと一緒に来て、クーポンと一緒に去る。でも情報で信頼を得たお客さんは、あなたのファンになって友人まで連れてきてくれる。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

✓ ここまでのポイント

  • お客様が来なくなるのは「嫌いになった」のではなく「忘れた」「きっかけがなかった」ケースが多い
  • ニュースレターは年間12回以上の接触機会を生み、来店のきっかけを継続的に作る
  • 有益な情報は「教えたい」という紹介行動を自然に引き出す

「読まれるニュースレター」と「捨てられるニュースレター」の違い

ここで正直に言っておく必要があります。ニュースレターなら何でもいいわけではありません。

❌ 捨てられるニュースレターの典型

  • 新メニューの告知だけが書いてある(お店の都合の情報)
  • スタッフ紹介が「趣味は映画鑑賞です」で終わっている(人となりが伝わらない)
  • 毎号同じ構成で、惰性で作っている感が出ている
  • クーポンが折り込まれているだけ(チラシと区別がつかない)

✅ 読まれるニュースレターの特徴

  • 「お客様が知りたいこと」が書いてある(ヘアケアの豆知識、季節の対策など)
  • スタッフの人間らしいエピソードがある(失敗談・子育ての話・趣味の深掘りなど)
  • お店の「想い・こだわり」が伝わる(なぜこのメニューを始めたか、など)
  • 読んだ後に「次の来店が楽しみになる」情報がある

私がよくお伝えしているのは「ご利益の言葉で書く」という考え方です。お店の言葉ではなく、お客様の言葉で書く。「新しいトリートメントを導入しました」ではなく、「朝のドライヤー時間が半分になったと喜ばれているトリートメントの話」と書く。同じ内容でも、お客様が受け取る印象は全く違います。

ニュースレターを始める具体的なSTEP

ニュースレター実践 STEP 1

まず1枚、A4裏表で構成を決める

最初から完璧を目指さないことが重要です。①お客様に役立つ豆知識(表面)、②スタッフや店主のエピソード(裏面)という2コーナーだけで十分始められます。デザインはCanvaなどの無料ツールで十分。最初の1枚を作り、10人のお客様に渡してみることを目標にしてください。

⚠️ よくある失敗:完璧なデザインを目指して「いつか始める」まま何か月も経過すること。クオリティよりも「継続」が圧倒的に大切です。

ニュースレター実践 STEP 2

「お客様の声」を1件載せる

既存のお客様から「こんなことが良かった」という声を許可を得て掲載します。これにより、読んだお客様が「私も同じ悩みがあった」と共感し、新規紹介のきっかけになります。また、来店時に「ニュースレター読みましたよ」という会話が生まれ、来店への心理的ハードルが下がります。

⚠️ よくある失敗:自画自賛の内容ばかりになること。「お客様が主人公」の構成を意識してください。

ニュースレター実践 STEP 3

来店時に手渡し+希望者に郵送する仕組みを作る

来店客に手渡しするだけでなく、「ご自宅にお届けしましょうか?」と一言添えて郵送希望者リストを作ります。自宅に届くニュースレターは、来店時に渡すものより読まれる確率が高く、家族にも見てもらえる機会が生まれます。これが「家族みんなで来店」という客単価アップにもつながることがあります。

⚠️ よくある失敗:郵送コストを気にして始めない。まず10名からでも十分です。小さく始めて反応を見ながら拡大していくのが正解です。

実際に売上が変わった事例から見える「共通の本質」

ニュースレターに限らず、私がご支援してきた事例に共通するのは「お客様との接触頻度を高め、価値を伝え続けた店が伸びる」という事実です。

たとえば、奈良県のうどん店では既存メニューの麺の幅を変えただけでSNSでバズが起き、SNS経由の注文が1.5倍になりました。和歌山県の飲食店では、地域になかった独自の「メイン3つ同時盛り」プレートを開発したことで月商が130万円から450万円へ伸びました。そして増益繁盛クラブのメンバーには、月商300万円から月商2億5,000万円まで成長した飲食店経営者もいます。

どのケースも「値引きをせずに」「特別な設備投資なしで」成果を出しています。共通しているのは、お客様に「この店ならではの価値」を継続的に伝え続けたこと。ニュースレターはその手段の一つとして、美容室オーナーに特に相性が良い方法です。なぜなら美容室は「人との信頼関係」が来店動機の中心にある業態だからです。

チェックポイント①:あなたの美容室は「忘れられていない」か

最後に来店してから3か月以上経過した顧客は、あなたのお店を忘れかけています。リストの中に、半年以上来店していないお客様は何人いますか?

✅ ポイント:休眠顧客へのニュースレター郵送は、新規集客コストの数分の一で再来店を引き出す手段になります。「久しぶりに来てくれた」お客様が増えてきたら、ニュースレターが機能しているサインです。

チェックポイント②:紹介客は年に何人いるか

紹介客がほとんどいない場合、「紹介したくなるきっかけ」がお店側から生まれていない可能性があります。特別な接客をしていても、それを「誰かに話す理由」がなければ紹介は生まれません。

✅ ポイント:ニュースレターは「話のネタ」を提供します。「面白いこと書いてあったよ」という会話が、紹介のきっかけになります。

まとめ:ニュースレターは「関係を育てる農業」

私は、ニュースレターを「農業」に例えることがあります。即効性を求めると続かない。でも、種を撒いて水をやり続けた畑だけが、やがて豊かな実りをもたらします。

値引きクーポンは「今日の集客」にはなっても、「来月の関係」にはなりません。ニュースレターは逆です。今日すぐに大きな効果が出るわけではないけれど、3か月・6か月と続けることで、お客様との信頼関係がじっくりと育っていく。

お客様の声で紹介したように、「ニュースレターが届くたびに思い出していた」という感覚こそ、美容室経営者が目指すべき状態です。思い出してもらえる店だけが、選ばれ続ける。

もしニュースレターの具体的な書き方や、再来店・紹介客を増やすための仕組みづくりに興味があれば、まずは私のメソッドの入口として以下の教材をご覧ください。お客様の購買行動を軸にした販促の全体設計を学べます。ぜひ気軽にのぞいてみてください。

顧客の購買行動を軸とした 販促改善の教科書

また、全国の飲食店・美容室オーナーが集まる会員制コンサルティング「増益繁盛クラブ」では、ニュースレター活用をはじめとした接触頻度設計・集客の仕組みづくりを毎月継続的に学べます。北海道から沖縄まで、実践する仲間がいます。ぜひ一度詳細をご確認ください。

https://haward-joyman.com/zouekihanjyou/

ハワードジョイマン(中小企業診断士 経済産業省登録番号402345 / 繁盛店研究所 代表)
静岡市清水区を拠点に、20年以上・全国の店舗経営者の業績アップを伴走支援しています。

  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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