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単価が動く美容室のメニュー表の作り方

先日、美容室を経営するオーナーさんからこんな相談を受けました。

「ジョイマンさん、うちのお客さん、カットとカラーばっかりで、トリートメントやヘッドスパをほとんど注文してくれないんです。スタッフが口頭でおすすめしても、だいたい断られる。どうすれば単価が上がりますか?」

この悩み、すごくよくわかります。技術も接客も磨いているのに、お客さんがそれ以上のメニューに手を伸ばさない。その原因のほとんどは、実はメニュー表の設計にあります。単価が動く美容室のメニュー表には、明確な「仕組み」があるんです。

📋 この記事でわかること

  1. 美容室のメニュー表で単価が上がらない本当の原因
  2. 「松竹梅の法則」を使ったメニュー構成の考え方
  3. メニュー名を「ご利益の言葉」に変換する具体的な方法
  4. 見せる順番・配置で注文が変わる実践的なポイント

こんな方におすすめ

  • ✅ 美容室の客単価が伸び悩んでいる方
  • ✅ トリートメントやヘッドスパが売れずに困っている方
  • ✅ スタッフが口頭でおすすめしても断られてしまうと感じている方
  • ✅ 値引きやクーポンに頼らずに利益を上げたい方
  • ✅ メニュー表を一度も本格的に見直したことがない方
単価が動く美容室のメニュー表の作り方 | 全国の繁盛店がやっている増益繁盛店作りの強化書

美容室のメニュー表で単価が上がらない原因は何ですか?

結論から言うと、多くの美容室のメニュー表は「作業一覧表」になっているからです。「カット ●●円」「カラー ●●円」「パーマ ●●円」と横並びに並んでいるだけのメニュー表は、お客さんに「何を選べばいいか」を教えていません。

お客さんは美容室に来るとき、「カラーをしたい」と思っているのではなく、「髪のパサつきを直したい」「朝のスタイリングを楽にしたい」「デートの前に印象をよくしたい」という気持ちで来ています。ところが、メニュー表が作業名だけで並んでいると、その気持ちと商品が繋がらない。

結果として、「いつも通りカットとカラーで」という注文に落ち着いてしまう。これは、お客さんが消極的なのではなく、メニュー表がお客さんの気持ちに応えていないということです。

❌ よくあるメニュー表のパターン

  • カット・カラー・パーマが価格順に並んでいる
  • すべてのメニューが同じ文字の大きさ・同じフォント
  • 「何のためのメニューか」の説明が一切ない
  • 一番安いメニューが目立つ位置に載っている

✅ 単価が動くメニュー表のアプローチ

  • お客さんの「なりたい姿」に合わせたメニュー構成になっている
  • 一番売りたいメニューが視線が集まる場所に配置されている
  • メニュー名にお客さんへの「ご利益」が書かれている
  • 3段階の価格帯(松竹梅)でお客さんが「選びやすい」構造になっている

「松竹梅の法則」をメニュー表に活かすにはどうすればいい?

人間は選択肢が3つ並ぶと、まん中を選びやすい心理があります。これを「松竹梅の法則」と呼んでいます。飲食店でコース料理が3種類あると、一番売れるのが真ん中のコース、というのを経験している方も多いのでは。

美容室のメニュー表でもこれは使えます。たとえばトリートメントを売りたいなら、

  • 🌿 ベーシックケア(3,300円)
  • ⭐ 集中補修トリートメント(5,500円)←これを「推し」にする
  • 👑 プレミアム髪質改善コース(8,800円)

という3段構成にするだけで、「ベーシックでいいか」と思っていたお客さんが「せっかくだから真ん中にしようか」と動いてくれます。

ここで大切なのは、一番売りたいメニューをど真ん中に置くこと。「高い方を無理に売ろうとしている」と感じさせずに、お客さんが自然と選んでくれる設計が、値引きなしに単価を上げる王道です。

「メニュー表は単なる価格一覧ではありません。お店側がお客さんの購買行動を設計するための、最も身近で最もコストのかからない販促ツールです。メニュー表を見直すだけで、追加投資ゼロで客単価が動いた事例は何十件も見てきました。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛クラブ主宰)

✓ ここまでのポイント

  • メニュー表が「作業一覧」になっていると、お客さんは最安メニューしか選ばない
  • 松竹梅の3段構成で、自然に「まん中」を選んでもらえる設計ができる
  • 一番売りたいメニューを「真ん中」に意図的に置くことが重要

メニュー名はどう変えればいいですか?「ご利益の言葉」とは?

「ご利益の言葉」というのは、私がコンサルティングの現場でずっと使ってきた言い方です。メニュー名を「作業の名前」から「お客さんが得られる体験・変化」に書き換えることです。

チェックポイント1:あなたのメニュー名は作業名になっていませんか?

今のメニュー表を見て、こう自問してみてください。「このメニュー名を見て、お客さんは自分がどう変わるかをイメージできるだろうか?」

✅ ポイント:「カット」は作業名、「朝のセットが3分で決まる、扱いやすさカット」はご利益の言葉です。同じサービスでも、言葉ひとつで選ばれ方が変わります。

具体的な変換例をいくつか挙げてみます:

  • ❌「トリートメント」→ ✅「髪のごわつきをリセットする、1週間しっとり続く補修ケア」
  • ❌「ヘッドスパ」→ ✅「頭皮のこりをほぐして、帰り道から気分が軽くなる極上スパ」
  • ❌「カラー」→ ✅「白髪をトーン調整しながら、ツヤ感が増す大人の透明感カラー」

「そんな長いメニュー名、おかしくない?」と感じる方もいます。でも、飲食店のメニューブックをイメージしてみてください。繁盛しているお店ほど、料理名の下に「一口食べると〜」「毎朝〜を使った〜」という説明が添えてあります。美容室のメニュー表でも、同じことが使えます。メニュー名を短くしておいて、その下に一行で「こんな悩みの方に」「こうなれます」と添えるだけでも十分です。

「スタッフが口頭でおすすめしても断られるのは、スタッフの説明が下手なのではなく、お客さんが『自分に関係がある』と思えていないから。メニュー表がその橋渡しを先にやってくれていれば、スタッフが話しやすくなるし、お客さんも受け入れやすくなる。まず紙(メニュー表)に働いてもらうんです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛クラブ主宰)

メニュー表の「見せる順番」は客単価に影響しますか?

影響します。これは飲食店のメニューブック研究でも明らかになっていることで、人の視線が最初に集まる場所に何を置くかが、注文の結果を大きく左右します。

多くの美容室のメニュー表が「安いメニューから順番に」並んでいます。カット→シャンプー→カラー→パーマ…という並びです。これだと、お客さんの目が最初に止まるのは一番安いメニュー。「今日はカットだけでいいか」という気持ちが強化されてしまいます。

チェックポイント2:最初に目に入るメニューは何ですか?

メニュー表を広げたとき、あるいはスマホで見たとき、最初に視線が止まる場所を確認してください。そこに「一番売りたいメニュー」が来ていますか?

✅ ポイント:折りたたみメニューなら「開いたときに右上」、縦スクロールのデジタルメニューなら「スクロールしなくても見える最初の画面」が最重要ポジションです。ここに推しメニューを据えてください。

チェックポイント3:「セット提案」はメニュー表上でできていますか?

スタッフが口頭で「カラーと一緒にトリートメントはいかがですか?」と言うのは、実はハードルが高い。お客さんも断りにくくて居心地が悪くなる場合があります。でも、メニュー表に「カラーと一緒に頼んだ方がお得ですよ」という流れが設計されていれば、スタッフは「この組み合わせ、人気ですよ」とひと言添えるだけで済む。

✅ ポイント:「カラー+トリートメントセット」「カット+ヘッドスパセット」のように、お得感のある組み合わせをメニュー表に明記する。単品より数百円安く設定するだけで、セット注文率が上がり、客単価は結果的に上がります。

「奈良県のうどん店さんでは、麺の幅を少し広げただけでSNS経由の注文が1.5倍になりました。美容室でも、メニュー名の言葉やメニュー表の配置を変えるだけで、同じお客さんからいただける売上が変わります。設備投資は一切不要。あるものを整えるだけです。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所 代表取締役)

デジタルメニュー(スマホ・タブレット)と紙メニューの使い分けはどうすればいい?

どちらが優れているかではなく、それぞれの特性を活かすのが正解です。

STEP 1:まず紙メニューで「読んでもらえる設計」を作る

内容

紙メニューは、施術中にゆっくり読んでもらえる状況にあります。シャンプー台でリラックスしているとき、ドライヤー待ちのとき、そういった「手が空いている時間」に手渡せる紙メニューは、追加メニューの提案に最適です。写真・キャッチコピー・ご利益の言葉を盛り込んだA4サイズ1〜2枚のシンプルな「今月のおすすめメニュー」カードは、印刷コスト数十円で作れて、客単価を動かす力があります。

⚠️ よくある失敗:全メニューを1枚に詰め込んで、何が「推し」なのかわからない状態にしてしまうこと。メニューの数を増やすほど、お客さんは選べなくなります。

STEP 2:デジタルメニューでは「画像の力」を使う

内容

スマホやタブレットで見せるデジタルメニューは、ビジュアルで選んでもらえます。「仕上がり写真」が載っているメニューは、同じ価格でも選ばれやすい。「このトリートメント後の髪の質感」が画像で伝わると、スタッフが言葉で説明するより早くお客さんが「これをやってみたい」と思います。

⚠️ よくある失敗:スマホで見たときに文字が小さすぎて読めない、スクロールしないと内容が分からない構成にしてしまうこと。デジタルは「最初の画面」が勝負です。

STEP 3:LINE公式アカウントで「来店後」の単価にも働きかける

内容

メニュー表は店内だけのものではありません。LINE公式アカウントに友達登録してもらったお客さんに、「今月のおすすめケアメニュー」を配信するだけで、次回来店時の追加注文につながります。「前回のカラーから1ヶ月経ちました。根本気になってきませんか?」という一言配信は、再来店と客単価の両方に効く、コストほぼゼロの仕組みです。

⚠️ よくある失敗:LINE配信の内容がクーポン・値引き情報ばかりになってしまうこと。値引きで来たお客さんは値引きがなくなると来なくなります。ご利益の言葉でメニューの価値を伝えることに徹してください。

まとめ:単価が動くメニュー表に必要な「4つの設計」とは?

ここまで読んでいただいた方はもう気づいていると思いますが、メニュー表を「単価が動く設計」にするために必要なのは、特別なスキルでも高価なツールでもありません。

  1. ご利益の言葉でメニュー名を書き換える(「カット」→「朝のスタイリングが楽になるカット」)
  2. 松竹梅の3段構成で、売りたいメニューを「まん中」に置く
  3. 見せる順番を変える(安い順ではなく、売りたい順に並べる)
  4. セット提案をメニュー表に組み込む(スタッフが言わなくても伝わる状態にする)

この4つを整えるだけで、同じお客さんから、同じ接客で、値引きをせずに、客単価が動き始めます。私が全国600名以上の飲食店・美容室経営者を指導してきた中で、メニュー表の見直しは「最も投資対効果の高い改善」のひとつだと断言できます。

「メニュー表を入れ替えてから、スタッフからの追加提案の成功率が上がりました。紙が先に説明してくれているから、スタッフが話しやすくなったみたいです。客単価は変える前より800円以上上がっています。」

和歌山県・飲食店経営者(増益繁盛クラブ会員)

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静岡市清水区を拠点に、北海道から沖縄まで全国のオーナーさんをサポートしています。お気軽にのぞいてみてください。


  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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