「AIって便利そうだけど、メニュー開発に使おうとしたら、なんか薄っぺらいアイデアしか出てこなかった…」
こういう経験、ありませんか?
実は、これはAIの問題ではなくて、質問の仕方の問題なんです。道具が良くても、使い方を知らなければ宝の持ち腐れ。包丁だって、研ぎ方を知らなければどんな高級包丁もトマトを潰すだけになってしまいますよね。
今回は、静岡市清水区を拠点に飲食店・美容室・小売店の経営者を20年以上サポートしてきたハワードジョイマン(中小企業診断士・経済産業省登録番号402345)が、AIを使ったメニュー開発の「質問術」を実践的にご紹介します。SNSが苦手でも、パソコン操作が不得意でも、大丈夫。ゼロからアイデアを引き出す具体的な手順を、できる限りシンプルにお伝えします。
📋 この記事でわかること
- AIにメニューアイデアを出させるときの「質問の型」
- 薄っぺらいアイデアしか出てこない原因とその解決法
- 差別化につながるメニュー開発の発想プロセス
- 実際の飲食店が成果を出した活用事例
こんな方におすすめ
- ✅ 新しいメニューを考えたいけれど、アイデアが浮かばない方
- ✅ AIを試したことはあるが、使えるアイデアが出てこなかった方
- ✅ 値引きや集客費用に頼らず、メニューの力で売上を伸ばしたい方
- ✅ SNSやデジタルツールに苦手意識があり、手軽に使えるものを探している方
- ✅ 既存メニューのリニューアルや差別化に悩んでいる飲食店経営者の方

目次
AIが「使えないアイデア」しか出さない、本当の理由
ChatGPTやClaudeに「新しいメニューを考えてください」と投げかけると、どんな答えが返ってくるか想像してみてください。「季節の野菜を使ったサラダ」「和洋折衷の創作料理」「地元食材を活用したランチセット」……そう、どこかで聞いたような、どのお店にも当てはまりそうな答えが並ぶんです。
これはAIが悪いのではなく、情報を何も渡していないからです。
AIはあなたのお店のことを何も知りません。お客さんの年齢層も、立地も、客単価も、既存メニューの強みも。何も知らないまま「新メニューを考えて」と言われたら、当たり障りのない「全国共通解」を出すしかない。これは当然の結果なんです。
私がよく言うのは「AIを使う前に、まずAIを教育する」という順番です。自分のお店の情報をしっかり渡してから質問する。この順番を守るだけで、AIが出すアイデアの質は劇的に変わります。
「AIは優秀な新人スタッフです。でも入社初日に、何の説明もせずに『いいアイデアを出して』と言っても無理でしょう。あなたのお店のことを教え込んでから使う。それだけで全然違う結果になります。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店グループ総代表)
まず「お店の基本情報」をAIに覚えさせる
具体的に何を渡せばいいのか。私がおすすめしている「プロジェクトナレッジ」の考え方をご紹介します。ClaudeやChatGPTには、事前に自店の情報をまとめたテキストを渡して「これを前提に考えてください」と指示できます。
渡す情報は、以下の5つが最低限です。
チェックポイント1:お客様像を具体的に書く
「30代〜50代のサラリーマン男性が多い。仕事帰りに一人で来店、予算は1,500〜2,000円。ガッツリ食べたいというより、ゆっくりお酒と料理を楽しみたい層」——このくらい具体的に。「近所の人」「幅広い年齢層」では情報として使えません。
✅ ポイント:お客様像が曖昧なほど、AIのアイデアも「全国共通の無難解」になります。今のお店の常連さん3人の顔を思い浮かべながら書くと具体的になります。
チェックポイント2:今の看板メニューと「その強み」を書く
「自家製タレの焼鳥が売り。10年継ぎ足してきた秘伝のタレで、リピーターから『このタレのためにまた来た』という声をよくいただく」——こういう情報がAIにとっての宝です。
✅ ポイント:お客様の口コミやGoogleビジネスプロフィールのレビューをそのまま貼り付けるのが一番効果的です。お客さんが使う言葉こそ、メニュー開発のヒントの塊です。
チェックポイント3:「やりたくないこと・できないこと」を書く
「仕込みに時間がかかるものは難しい」「アレルギー対応メニューは厨房の構造上厳しい」「デリバリーは現状考えていない」——制約条件を渡すと、実現可能なアイデアだけを出してくれます。
✅ ポイント:制約なしで聞くと、素晴らしいけど現実的に無理なアイデアばかり出てきます。「今の厨房と人員でできる範囲で」という一言を必ず加えてください。
✓ ここまでのポイント
- AIに「何も渡さずに」新メニューを聞いても、どの店にも当てはまる平凡な答えしか出ない
- 「お客様像・看板メニューの強み・制約条件」の3つを渡すだけでアイデアの質が変わる
- お客様の口コミをそのままAIに貼り付けるのが、最も手軽で効果的な情報提供法
「ゼロからアイデアを出す」質問の型3パターン
お店の基本情報を渡せたら、次は質問の型を覚えましょう。私がよく使う3つのパターンをご紹介します。
メニュー開発 STEP 1
「既存×異業種の組み合わせ」を聞く
「私のお店の【焼鳥×自家製タレ】という強みを活かして、【ランチタイム】に向けた新メニューを5つ提案してください。価格は1,000〜1,300円で、仕込みは前日夜に完結できるものに限定します」——このように、強みと制約と目的を組み合わせて聞きます。カツカレーがカツ+カレーの組み合わせで生まれたように、既存要素の組み合わせを変えるだけで差別化は生まれます。
⚠️ よくある失敗:「新しくてユニークなメニューを考えて」という抽象的な指示。「ユニーク」の定義が人によって違うため、AIも迷子になります。「何と何を組み合わせるか」を具体的に指定しましょう。
メニュー開発 STEP 2
「ネーミングの言い換え」を聞く
「このメニュー名を、お客さんが食べた後にどう良くなるかが伝わる言葉に書き換えてください」——これが「ご利益の言葉化」です。「カット」ではなく「朝のセットが楽になるデザインカット」、「ハンバーグ定食」ではなく「肉汁があふれる石窯焼きハンバーグ定食」。メニュー名を変えるだけで注文率が変わります。AIはこの言い換えが非常に得意です。
⚠️ よくある失敗:AI任せで最初から完璧なネーミングを求めること。AIが出した候補を5〜10個もらって、そこから「自分のお店らしいもの」を選ぶ、という使い方が正解です。
メニュー開発 STEP 3
「松竹梅の3段階構成」を設計してもらう
「このメニューを松竹梅の3段階で設計してください。竹(標準)を1,500円として、松(上位)と梅(入門)の価格と内容を提案してください」——価格帯を3段階にすることで、お客さんは「どれにしようか」という選択をするようになり、「買うか買わないか」という判断をしなくなります。AIに具体的な価格と基準メニューを渡せば、バランスの良い3段階を設計してくれます。
⚠️ よくある失敗:松竹梅を「量の違い」だけで作ること。量を増やすだけでは原価が上がるだけ。「特別感・希少性・体験の差」で設計することが客単価アップのコツです。
「奈良のうどん屋さんで、麺の幅を少し太くしただけでSNSで話題になった事例があります。大きな設備投資も仕込みの変更もゼロ。でも『見た目が変わった』『食感が新しい』ということでバズが起きた。AIに聞くと、こういう『既存要素の小さな変化』を体系的に提案してくれます。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店グループ総代表)
これは実際に私のメソッドで生まれた事例です。SNSが苦手な店主でも、「商品そのものが話題になる」状態を作れれば、難しい投稿技術は不要になります。
実際の成果事例|質問の仕方を変えたら何が変わったか
「ジョイマンさんに教わったやり方でAIに質問したら、うちの常連さんがどんな言葉でお店を選んでいるかが分かって、そのままメニューのキャッチコピーに使いました。Googleのクチコミ数が増えて、新しいお客さんが『クチコミで見て来た』と言ってくれるようになりました」
鳥取県・ラーメン店経営者(50代・男性)
鳥取のこのラーメン店では、GoogleビジネスプロフィールとグルメサイトのクチコミをAIに分析させ、お客さんが評価しているポイント(スープの深さ・懐かしい味・駅近の便利さ)を言語化。それをメニュー欄のキャッチコピーに反映させるだけで、新規客の来店理由が「クチコミ経由」に変わり始めました。
また、和歌山県の飲食店では、AIを使って「地域に存在しない組み合わせ」を探索し、ランチにハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライの「メイン3つ同時盛り」プレートを開発。単価2,300〜2,500円のメニューが話題を呼び、月商130万円から450万円へ伸長しています。どちらの事例も、特別な設備投資なし・値引きなし・3ヶ月以内に結果が出ています。
❌ よくあるパターン(AIの使い方)
- 「新メニューを考えて」と一言だけ入力する
- 出てきた答えをそのまま採用する(または「使えない」と諦める)
- 同じ質問を毎回ゼロからやり直す(前回の情報が引き継がれない)
✅ 推奨アプローチ(AIの使い方)
- お店の情報をプロジェクトとして登録し、毎回呼び出す(Claude・ChatGPTどちらも可能)
- 出てきた答えを「叩き台」として使い、5〜10案の中から選んで自分でアレンジする
- 「さらにこの方向で3案追加して」と追加質問で深掘りする
まとめ|AIはメニュー開発の「外注先」ではなく「壁打ち相手」
AIに完璧なメニューを「作らせる」のは、現時点では難しい。でも、自分のアイデアを引き出すための壁打ち相手として使うなら、これほど便利な道具はありません。
大事なのは3つだけです。
①お店の情報を渡してからAIを使う
②質問の型(組み合わせ・言い換え・3段階設計)を覚える
③出てきた答えを叩き台にして、自分のお店らしく仕上げる
私は静岡市清水区を拠点に、20年以上・全国の飲食店経営者のメニュー開発と販促改善をサポートしてきました。AI活用も含めた実践的なノウハウは、教材『増益繁盛メソッドAI活用術AI実践編』に体系的にまとめています。「やってみたいけど、何から始めればいいか分からない」という方は、まずは下記の無料メルマガから始めてみてください。メニュー開発・集客の仕組みづくりについて、12回にわたって具体的にお伝えしています。
また、販促改善の全体像を理解したい方には、顧客の購買行動を軸にした実践教材もご用意しています。ぜひ手に取ってみてください。
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