「ChatGPTにメニューのキャッチコピーを作らせてみたけど、なんかフワッとした文章しか出てこない」
「プロンプトって何を書けばいいの? 英語で入力しないといけないの?」
「AIが出した文章、なんか自分の店のことを書いた気がしない……」
最近こういう声を、全国の飲食店・美容室の経営者さんからよく聞きます。AIを使ってみようとしたものの、どこかよその店みたいなコピーしか出てこなくて「やっぱりAIは使えない」と諦めてしまうパターン。これ、実はプロンプトの設計が原因なんです。
今日はそのあたりを、私ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所 代表取締役)が、実際にクライアントの経営者さんと対話しながら気づいた「AIを正しく育てる方法」を中心にお話しします。
📋 この記事でわかること
- AIがフワッとしたコピーしか出さない「本当の原因」
- 売れるキャッチコピーを生む「ご利益プロンプト」の作り方
- 自店の情報をAIに教育する「プロジェクトナレッジ化」の手順
- 飲食店・美容室が今日から使えるプロンプトの実例
こんな方におすすめ
- ✅ AIでキャッチコピーを作ってみたが、よその店みたいな文章しか出なかった方
- ✅ プロンプトに何を書けばいいか分からなくて手が止まっている方
- ✅ 値引きクーポンに頼らず、言葉の力でメニューの価値を伝えたい飲食店経営者・美容室オーナー
- ✅ SNSやメニューブックのコピーを自分で書く時間がない方
- ✅ AIを「道具」として使いこなし、販促の効率を劇的に上げたい方

目次
「AIに何を聞いても同じ答えしか返ってこない」は当然の結果です
先日、奈良県でうどん店を経営するオーナーさんとお話しする機会がありました。「先生、ChatGPTで『うどん屋のキャッチコピーを作ってください』って入れたら、どの店でも使えそうな文章が出てきて……これって意味あるんですか?」と。
これ、すごく正直な疑問ですよね。実はその感覚は正しくて、AIは「一般論」しか知らない状態で使っても、一般論のコピーしか出ないのです。当たり前の話なんですが、自店の強みも、ターゲット客も、看板メニューのこだわりも何も教えていないのに、「自分の店だけのコピー」が出てくるはずがない。
よく考えたら分かることなんですが、使い始めの段階ではみんなここで躓きます。
「AIはものすごく優秀な新人スタッフだと思ってください。ただし、入社したばかりで自店のことを何も知らない。何も教えないで『うちのお店のコピーを書いて』と言っても、一般的な飲食店のテンプレートしか出てきません。大事なのは、採用後にどう教育するかです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所 代表取締役)
AIを使いこなすというのは、ツールを操作することではなく、「AIを自分の店のことを熟知した相棒に育てること」です。この発想の転換が、キャッチコピー作成の成否を分けます。
「ご利益の言葉」を軸にしたプロンプト設計の考え方
では具体的にどんなプロンプトを書けばいいのか。私が20年以上かけて体系化した「笑人の繁盛術」の中核にある考え方は、「作業名」ではなく「ご利益の言葉」で伝えることです。
例えば、美容室で「カット」とだけ書いてあるメニューと、「朝のセットが楽になる扱いやすさデザインカット」と書いてあるメニュー。同じカットでも、後者のほうがお客さんに「自分のための商品だ」と感じてもらえます。飲食店でも「ハンバーグ」より「肉汁あふれる炙り焼きハンバーグ」のほうが注文したくなる。
この「ご利益の言葉」をAIに作らせるとき、プロンプトに何を含めるかが全てです。
チェックポイント①:「誰に向けたコピーか」をAIに教えているか
「うどん屋のキャッチコピーを作って」ではなく、「40代の働くお母さんで、子どもに栄養バランスの良いものを食べさせたいと思っている方に向けた、うちの手打ちうどんのキャッチコピーを5つ作って」とターゲットを具体的に設定する。
✅ ポイント:ターゲットが絞れるほど、コピーの刺さり方が鋭くなります。「万人向け」を狙うほど「誰にも刺さらない言葉」になります。
チェックポイント②:「お客さんが得るご利益」をプロンプトに入れているか
「このメニューの特徴は○○で、食べた後にお客さんが感じるのは○○という気持ちです」という情報をプロンプトに盛り込む。AIはこの「感情・体験の変化」を元に言葉を組み立てます。
✅ ポイント:料理やサービスの「機能」ではなく、食べた・体験した後の「状態の変化」を書くことがポイントです。
チェックポイント③:「自店のこだわり・背景」を伝えているか
産地、仕込み時間、オーナーの想い、開業のきっかけ――こういった「物語の断片」をプロンプトに入れると、AIが紡ぐ言葉に温度が生まれます。
✅ ポイント:Googleのクチコミに書かれているお客さんの言葉も、プロンプトに入れると効果的です。実際に鳥取県のラーメン店オーナーは、食べログとGoogleの口コミをAIで分析し、お客さんが評価する言葉(「スープの質」「懐かしさ」「立地の利便性」)を抽出してメニューのキャッチコピーに反映させました。
✓ ここまでのポイント
- AIは「自店の情報を教えた分だけ」質の高いコピーを出す。何も教えなければ一般論しか返ってこない。
- プロンプトには「ターゲット」「お客さんが得るご利益(感情・体験の変化)」「自店のこだわり」の3つを盛り込む。
- Googleクチコミや食べログの口コミはAI教育の最良の素材になる。
「プロジェクトナレッジ化」でAIを自店専属ライターに育てる方法
毎回プロンプトにゼロから情報を入力するのは、正直しんどいですよね。そこで私がクライアントの方々にお勧めしているのが、AIツールの「プロジェクト機能」を使って自店情報を一度登録しておく「プロジェクトナレッジ化」です。Claude(Anthropic社のAI)やChatGPTのプロジェクト機能を使うと、一度設定すれば毎回の会話でAIがその情報を前提として動いてくれます。
AIキャッチコピー作成 STEP 1
「自店カルテ」を作ってAIに食べさせる
以下の項目をテキストにまとめ、プロジェクトのナレッジドキュメントに登録します:①店名・業種・所在地、②ターゲット客(年代・性別・ライフスタイル・悩み)、③看板メニュー・サービスとその「ご利益」、④オーナーのこだわり・店の物語、⑤お客さんのクチコミの良い言葉の抜粋。これで「うちのお店を熟知した専属ライター」としてAIが機能し始めます。
⚠️ よくある失敗:「とりあえず店名と業種だけ入れた」で終わらせるパターン。情報量が少ないと、プロジェクトナレッジを使っても一般的なコピーしか出ません。ターゲット客の「悩み」と「得たいご利益」を必ず含めましょう。
AIキャッチコピー作成 STEP 2
「松竹梅の3段階」でコピーを量産させる
プロジェクトナレッジを設定したAIに、「このメニューのキャッチコピーを、①シンプルに伝えるバージョン、②感情に訴えるバージョン、③物語を感じるバージョン、の3種類で各5案作って」と指示する。一気に15案が出てきます。その中からお店に合うものを選ぶか、気に入ったものを2〜3個組み合わせて磨けば完成です。
⚠️ よくある失敗:AIが出した文章をそのまま使うこと。あくまで「素材」として受け取り、最後は自分の言葉でひと手間加えるだけで、グッと自店らしさが増します。
AIキャッチコピー作成 STEP 3
「ターゲット別LP・メニュー欄・SNS投稿」に展開する
キャッチコピーが固まったら、同じプロンプト設計を応用してメニューブックの説明文、Instagramのキャプション、LINE配信の文章、ランディングページの見出しと、一気通貫で展開できます。ベースの「ご利益の言葉」さえ決まれば、AIがターゲットや媒体に合わせて言い換えてくれます。
⚠️ よくある失敗:媒体ごとに毎回ゼロからプロンプトを作ること。プロジェクトナレッジに「各媒体の文字数制限・トーン指定」も一緒に保存しておくと、指示一発で各媒体用に最適化されたコピーが出てきます。
「お客さんが求めているのは『メニューの説明』ではありません。『このメニューを注文すると、自分はどう良くなるのか』という答えです。AIにその答えを出してもらうためには、まずこちらがその答えを知っている必要がある。プロンプト設計の前に、自店の『ご利益』を言語化する作業が先です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・有限会社繁盛店研究所 代表取締役)
「AIを使った」成功事例:言葉を変えたら売上が動いた
実際にこのアプローチを実践した経営者の方の声をご紹介します。
「先生に教えてもらった方法でAIを使ったら、ランチメニューの説明文が全部変わりました。それまで『ハンバーグ定食 900円』としか書いていなかったのを、お客さんが読んで『食べたい!』と思える言葉に変えただけで、ランチの客単価が上がりました。特別なことは何もしていないのに。言葉の力ってすごいなと実感しています。」
和歌山県・飲食店経営者(増益繁盛クラブメンバー)
和歌山県のこの飲食店では、ランチメニューに「ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライのメイン3つ同時盛り」プレート(2,300〜2,500円)を開発し、月商が130万円から450万円へ伸長しています。商品開発と言葉の設計、この2つが揃ったことで、地域に存在しない独自コンセプトとして機能した事例です。
また、鳥取県のラーメン店では、GoogleビジネスプロフィールとFood場のクチコミをAIで分析し、お客さんが実際に使っている言葉(「スープの質」「懐かしさ」「立地の利便性」)をそのままメニューのキャッチコピーに反映させました。SNSでの反応が明らかに変わり、訴求力が強化されています。
共通しているのは「値引きをしていない」という点です。言葉の力でお客さんに価値が伝われば、クーポンに頼らなくても選んでもらえる。これが私が20年以上言い続けてきたことです。
AIキャッチコピー作成で「やってはいけない」こと
最後に、よくある落とし穴を整理しておきます。
❌ よくあるパターン:「プロンプトに条件を入れるだけ」で終わる
- 自店情報を何も教えずに「飲食店のキャッチコピーを作って」と入力するだけでは、他の店にも使えるテンプレートしか出てこない
- 出てきた文章をそのままメニューやSNSに貼り付けると「どこかで見た感じの言葉」になり、自店の個性が消える
- 「ターゲット」「ご利益」「こだわり」の3要素がないプロンプトは、AIにとって情報不足すぎる
✅ 推奨アプローチ:「自店を熟知したAI」を育ててから使う
- プロジェクトナレッジに自店カルテを登録し、AIを「自店専属ライター」として設定する
- 「作業名」ではなく「お客さんが得るご利益・感情の変化」をプロンプトの中心に置く
- AIが出した素材に、自分の言葉で最後のひと手間を加えることで自店らしさが生まれる
- メニューブック・SNS・LINE・LPと媒体横断で展開し、接触頻度を増やす(ザイアンス効果)
まとめ:AIを「道具」から「相棒」に変えるのは、プロンプト設計の質です
AIがキャッチコピーを作れないのではなく、使い方が変わるだけで出てくる言葉の質は劇的に変わります。私が20年以上・全国の飲食店・美容室経営者を指導してきた中で確信しているのは、「言葉の設計」が変わると売上が動くということです。
料理の腕も、技術の質も、おそらくあなたのお店は十分なものを持っているはずです。ただ、その価値がお客さんに伝わっていないだけ。AIを正しく育てて使いこなすことで、その「伝わっていない価値」を言語化するスピードが劇的に上がります。
「AIを活用したキャッチコピーの作り方」から「値引きに頼らない集客の仕組みづくり」まで、私が体系化した手法を教材やメルマガで公開しています。まずはプロンプト設計の実践から踏み出したい方は、以下からご覧ください。
また、全国の飲食店・美容室経営者が集まる会員制コンサルティング「増益繁盛クラブ」では、AIを活用した販促設計・キャッチコピー作成・集客の仕組みづくりを毎月の会報誌・セミナー・個別サポートを通じて実践的に学べます。「言葉の力で売上を変えたい」という経営者の方、ぜひ一度のぞいてみてください。
https://haward-joyman.com/zhc20261001/
静岡市清水区を拠点に、北海道から沖縄・アメリカ在住の日本人経営者まで、全国のお店を応援しています。