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飲食店の高単価メニューの作り方|値段ではなく価値で売る

飲食店の高単価メニューの作り方|値段ではなく価値で売る

「うちの料理、絶対においしいのに……なんでこんなに安く出し続けているんだろう」

「値上げしたいけど、お客さんが来なくなったらどうしよう」

「ランチ800円、ディナーでも2,000円以下。原価率を計算するたびに胃が痛い」

こういう悩みを持っている飲食店の経営者さん、本当に多いんです。料理には自信がある。でも、その価値をどう伝えていいかわからない。だから結局、他の店と似たような価格帯で出し続ける。

こんにちは、ハワードジョイマンです。静岡市清水区を拠点に、全国の飲食店・美容室・小売店の経営者さんの売上と利益を改善するサポートを、もう20年以上続けています。

実はぼく、仕事を離れた休日は近所の清水の港をぶらぶら歩いたり、地元の食堂でランチを食べながらメニューブックをじっくり眺めるのが好きで。「このお店、こんなにおいしいのにこのメニュー名じゃ伝わらないよなぁ」と思いながらカツ丼をすするのが、ある種の趣味みたいになっています(笑)。

今日はそんなぼくが、休日に感じていることも含めながら、「高単価メニューの作り方」について本音でお話しします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 料理の質には自信があるのに、客単価が上がらないと悩んでいる飲食店経営者の方
  • ✅ 値上げしたいけど客離れが怖くて踏み出せない方
  • ✅ 「高いメニュー=お客さんが引く」と思い込んでいる方
  • ✅ 値引きクーポンなしで選ばれる店を作りたい方
  • ✅ 同じ手間・同じ食材で、もっと利益を残したいと考えている方
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高単価メニューが売れない本当の理由

先日、清水の港に近いとある食堂でお昼を食べていたんですが、そこにこんなメニューがありました。

「本日の煮魚定食 950円」

食べてみたら、地元の漁師さんから直接仕入れた旬の魚を、大将が何時間もかけて丁寧に仕込んだ絶品でした。正直、2,000円でも十分通用する味。でもメニューには「煮魚定食」とだけ書いてある。

これが、高単価メニューが売れない構造の正体です。

料理の「名前」が、作業名になっているんですよ。「煮魚」「ハンバーグ」「カット」。これって、料理人やシェフの視点から見た名前であって、お客さんが「食べたい」「これにしよう」と思う動機にはなっていない。

お客さんが知りたいのは、「このメニューを頼んだら、自分はどんないい気持ちになるのか」という一点です。これを「ご利益の言葉」と呼んでいます。

「煮魚定食 950円」を、仮にこう書き換えてみてください。

「清水港直送・今朝の地魚をじっくり炊き上げた大将の煮魚定食 1,580円」

値段が630円上がりました。でも、伝わる情報はまったく違います。地元の漁港から直接仕入れていること、朝採れたての新鮮さ、大将が時間をかけて作っていること——これだけの「ご利益」が言葉に乗っかれば、1,580円でも「高い」とは感じにくい。むしろ「それなら食べてみたい」に変わります。

高単価メニューを作るのは、食材を高くすることじゃない。価値を言葉にすることです。

「松竹梅の法則」で客単価の天井を引き上げる

価値を言葉にできたら、次は「商品ライン」の設計です。

ほとんどの飲食店のメニューブックを見ると、価格帯が横並びになっています。ランチなら800円・900円・1,000円、みたいな感じで。これだと、お客さんは必ず一番安いものを選ぶ方向に引っ張られてしまう。

ここで使えるのが「松竹梅の法則」です。

人は3つの選択肢が並んだとき、心理的に真ん中を選びやすくなります。つまり、メニューを3段階(松・竹・梅)で設計すると、自然に「竹(真ん中)」を注文する人が増える。そして竹の価格をしっかり高めに設定しておけば、客単価が自然と引き上がります。

さらに大切なのが、「松(一番高いプラン)」の存在意義です。松は実は売れなくていい。松があることで、竹が「手頃な選択肢」に見えるようになるんです。これは押し売りでも何でもなく、お客さんが「自分で選んだ感」を持てる設計。

和歌山県で飲食店を営む会員さんは、ランチメニューにこの発想を応用して「メイン3つ同時盛りプレート(2,300〜2,500円)」を開発しました。ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライが一度に楽しめる、地域に他にない独自コンセプト。最初は「2,000円超えのランチなんて売れるのか」と半信半疑だったそうですが、結果は月商130万円から450万円へ。値引きは一切していません。

「値上げしたら客が減ると思っていました。でも実際は、きちんと価値を伝えるメニューを作ったら、今まで来てくれていたお客さんが『これ食べたかった』と喜んでくれました。クーポン目当ての人ではなく、本当にうちの料理を好きな人が来てくれるようになった気がします」

和歌山県の飲食店経営者(40代・男性)

✓ ここまでのポイント

  • 高単価メニューが売れない原因は「メニュー名が作業名になっているから」。お客さんが得る「ご利益」を言葉にすることが先決。
  • 松竹梅の3段階構成を使えば、押し売りせずに自然と客単価が上がる設計が作れる。
  • 価格より「何を手に入れられるか」の言葉が、お客さんの選択を動かす。

メニューブックは「広告」だと思って作り直す

ここまで話してきた「ご利益の言葉」と「松竹梅の法則」を、実際にどこで使うかというと、メニューブックです。

メニューブックは、お客さんがテーブルについてから何分もかけて読むものです。チラシやSNSより、圧倒的に長い時間、読んでもらえる「広告媒体」。なのに、多くのお店がメニューブックを「品書き」としてしか使っていない。

改善のポイントは3つです。

① 一番売りたいメニューを一番上に置く
メニューブックの一番上には、絶対に「一番売りたいもの(一番利益率が高いもの)」を載せてください。人の目は上から下に動くので、最初に目に入ったものが印象に残る。安いメニューを上に並べると、安いものしか売れない設計になってしまいます。

② 写真の横にストーリーを添える
写真は一枚あった方がいいですが、それだけじゃ足りない。「このメニューが生まれた背景」「食材のこだわり」「どんな人に食べてほしいか」を3〜4行でいいので書き添えるだけで、注文率が変わります。

③ 価格の見せ方を工夫する
「¥2,500(税込)」と書くよりも、「2,500円」と書いた方が心理的な抵抗が少ないという研究があります。小さな工夫ですが、積み重ねると変わってきます。

鳥取県のラーメン店では、Googleの口コミをAIで分析して「お客さんがどんな言葉でうちの店を褒めているか」を言語化し、それをメニューのキャッチコピーに反映しました。「スープの深み」「懐かしさ」「立地の良さ」——これは経営者が考えたコピーじゃなく、お客さんから出てきた言葉です。お客さん自身の言葉でメニューを語ると、訴求力がまったく別物になります。

「口コミ分析なんて難しそうと思っていたけど、AIに貼り付けるだけで出てきた言葉が、自分では絶対に書けないコピーで驚きました。お客さんがうちの店のどこを好きでいてくれるかが初めてわかった気がしました」

鳥取県のラーメン店経営者(50代・男性)

「名物メニュー」が一つあれば、お店のブランドが変わる

高単価メニューを作る上で、最終的に目指してほしいのが「名物メニュー」の存在です。

バナナマンの「せっかくグルメ」で日村さんが食べに行くお店を思い浮かべてみてください。「〇〇といえばこの店のあれ」という記憶に残り方をしているはずです。あの状態を作れたお店は、値段で比較される土俵から降りられます。

名物メニューの条件は3つ。

  • 見た目で覚えられること(SNSで写真を撮りたくなる)
  • 「ここでしか食べられない」という希少性があること
  • 名前を聞いただけでどんな料理か想像できること

奈良県のうどん店では、既存メニューの「麺の幅を広めに変えた」だけでSNSでバズが起きました。新しい食材を仕入れたわけでも、値下げしたわけでもない。「太幅うどん」という既存要素の組み合わせを変えただけで、お客さんが「これ初めて見た」と拡散してくれたんです。

高単価メニューは、派手な設備投資や高級食材がなくても作れます。今あるものの組み合わせと、言葉の見せ方を変えるだけで、明日から変わり始めます。

まとめ|価格を上げる前に、価値の言葉を整える

今回お伝えしたことを整理します。

  • 高単価メニューが売れない原因は、価格ではなく「価値が伝わっていないこと」
  • メニュー名を「作業名」から「ご利益の言葉」に書き換えるだけで注文率が変わる
  • 松竹梅の3段階設計で、押し売りせずに客単価を自然に引き上げられる
  • メニューブックを「広告」として設計し直すことが、最も費用対効果の高い販促になる
  • 名物メニューが一つあれば、値段比較の土俵から降りられる

「料理には自信があるのに、なんか伝わっていない気がする」——その感覚は正しいです。問題は料理の質ではなく、言葉の設計です。そして言葉の設計は、今日から変えられます。

ぼく自身、お笑い芸人時代に「どう言えば観客の心を掴めるか」を死ぬほど考え続けた経験があります。漫才も、メニューブックも、根っこは同じ。「相手にどう伝わるか」を考え抜いた言葉だけが、人を動かします。

もし「自分のお店のメニューをどう言葉にすればいいかわからない」「もう少し体系的に学びたい」と感じたなら、まずはここから始めてみてください。顧客の購買行動を軸に、販促全体の設計を学べる教材を用意しています。

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  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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