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飲食店の手書きPOPのコツ|デザインスキルゼロでも売れる書き方

飲食店の手書きPOPのコツ|デザインスキルゼロでも売れる書き方

先日、奈良県でうどん店を営んでいる経営者の方からこんな相談をいただきました。

「ジョイマンさん、うちのカウンターにPOPを貼ってるんですが、全然注文が増えないんです。絵も字も下手だし、どうすればいいですか?」

この方、実はその後SNSでバズを起こし、注文数を1.5倍にした方です。ただ、バズる前の段階ではPOPの効果がまったく出ていなかった。理由は明快でした。POPに書いてある内容が「メニュー名と価格」だけだったんです。

手書きPOPは、うまい字や可愛いイラストが描けなくても売れます。ただし、「何を書くか」を間違えると、どれだけ丁寧に仕上げても机の上の紙切れで終わります。この記事では、デザインスキルがなくても今日から使える「売れるPOPの書き方」を、実際の事例を交えてお伝えしていきます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 手書きPOPを作ってみたが、注文数に変化がなかった方
  • ✅ 字が下手・絵が描けないのでPOP作りに踏み出せていない方
  • ✅ 値引きクーポンに頼らずに、店内で客単価を上げたい方
  • ✅ メニューブックだけでは伝えきれない料理のこだわりをお客様に届けたい方
  • ✅ 特別な設備投資なしで、すぐに売上改善に取り組みたい方
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売れないPOPに共通する「致命的な間違い」

飲食店のPOPでもっとも多い失敗パターンは、「作業名と価格しか書いていない」ことです。

たとえば、こんなPOPを見かけることがあります。

【本日のおすすめ】
肉じゃが定食 850円

これはPOPではなく、値札です。お客様が知りたいのは「このメニューを注文することで、自分がどう良くなるのか」という情報です。850円という価格は、比較検討の材料にしかなりません。

私がコンサルティングで最初に伝えることのひとつに、「ご利益の言葉に変える」というメソッドがあります。メニュー名を「作業名」から「お客様が得られる体験・感情・変化」の言葉に書き換えるだけで、同じメニューでも注文率がガラッと変わります。

先ほどの肉じゃが定食で言えば、こうなります。

【本日のおすすめ】
「ほっとする」北海道男爵の肉じゃが定食
── 出汁がしみた昔ながらの味。今日だけ850円。

価格は同じです。でも伝わる情報量がまるで違う。「ほっとする」「昔ながらの味」という言葉が刺さる人は、迷わず頼みます。

「3要素」を入れると、字が下手でも伝わる

売れる手書きPOPには、必ずといっていいほど3つの要素が入っています。

① 感情を動かすひと言(ご利益の言葉)
「ほっとする」「驚くほどやわらかい」「満足感が違う」など、食べた後の感情・変化を先に言葉にする。

② 理由・こだわり(なぜそれが美味しいのかの根拠)
「地元産のしいたけを3時間煮込んだスープ」「毎朝仕入れる鮮魚を使用」など、具体的な理由があると信頼感が生まれます。

③ 限定・希少性のひと言
「本日10食限り」「週末だけの特別メニュー」など、今日選ぶ理由を添える。

この3要素を入れると、手書き文字が多少ヘタでも内容で読んでもらえます。むしろ、手書きのほうが印刷物より「人の温かみ」を感じてもらえるという面があります。鳥取県のラーメン店の事例でも、GoogleビジネスプロフィールへのAI口コミ分析で「懐かしさ」が強みとして浮かび上がり、それをキャッチコピーに反映してから訴求力が上がりました。手書きPOPの温度感は、その「懐かしさ・人間らしさ」と相性が抜群なのです。

✓ ここまでのポイント

  • POPは「メニュー名+価格」だけでは値札と同じ。お客様が「自分にどう良いか」を伝える「ご利益の言葉」を入れることが大前提。
  • 「感情を動かすひと言」「こだわりの理由」「限定感」の3要素が揃うと、字が下手でも内容で読ませられる。
  • 手書きの温かみは「人間らしさ・懐かしさ」の演出になり、お店のブランド感とも一致しやすい。

実際にPOPで売上が動いた事例

和歌山県の飲食店の事例をご紹介します。この方が入会された当初、月商は130万円でした。ランチタイムに集客が伸び悩んでいて、「来てくれた方に追加で注文してもらう方法がわからない」という状態でした。

取り組んだことのひとつが、テーブルPOPの内容改善です。それまでは「おすすめセット 980円」とだけ書かれたPOPを置いていました。これを「ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライ、全部乗せのお得なランチ! 2,300円から」というPOPに変えたうえで、その下に「地域で唯一、3種のメインが同時に楽しめるランチです」という一文を添えました。

お客様の反応は明らかに変わりました。「これ、何ですか?」と聞いてくれるお客様が出始め、結果的に客単価が上がり、月商は450万円にまで伸びました。POPだけで450万円になったわけではありませんが、テーブルPOPがお客様の「気づきのきっかけ」になったことは間違いありません。

「正直、POPで売上が変わるとは思っていませんでした。でも、書く内容を変えただけでお客様の反応が全然違う。注文のきっかけを自分たちで作れるって、こういうことなんですね。」

和歌山県・飲食店経営者(40代・男性)

「どこに置くか」で効果が3倍変わる

POPは内容と同じくらい、設置場所が重要です。私が実際に指導する際によく確認するのは、次の3か所です。

① テーブル上(着席直後)
お客様がメニューを開く前に目に入る場所です。「本日の1番のおすすめ」を伝えるPOPを1枚だけ置くのが効果的。情報を詰め込みすぎると読まれないので、A5サイズ1枚・3行以内を目安にしてください。

② レジ横(会計時)
お客様が財布を出している瞬間は、次来店への誘導に最適なタイミングです。「次回ご来店時に使えるお得な情報」や「テイクアウトのご案内」をPOPで伝えると、再来店率の改善に直結します。

③ 入口・外壁(入店前)
外から見えるPOPは「入店率」を左右します。「本日空席あり」「お一人様歓迎」「15分でランチ提供」など、入るかどうかを迷っている人の背中を押す一言が効果的です。千葉県のお好み焼き店では、法人向け弁当サービスを知らせるA4のPOPをレジ横に貼ったことで、常連客から口コミが広がり、製薬会社との取引に発展したという事例もあります。

POPの設置場所を「知る→興味→来店→入店→注文→会計→再来店」という7段階の購買行動に対応させて考えると、どこに何を貼ればいいかが整理されてきます。入店前のPOPは「来店」と「入店」の段階に効き、テーブルPOPは「注文」に効き、レジ横のPOPは「再来店」に効く。この発想でPOPを設計すると、闇雲に貼るより格段に効果が上がります。

「POPを貼る場所を変えて、レジ横にテイクアウトのPOPを置いたら、会計のときにテイクアウトを頼んでくれるお客様が急に増えました。お客様は知らなかっただけだったんですね。」

千葉県・お好み焼き店経営者(50代・男性)

今日から始めるPOP改善、最初の一歩

「でも、何から書けばいいかわからない」という方に、最初に取り組んでほしいことがひとつあります。

自分のお店で一番売りたいメニューを1つ決めて、そのPOPを今日書いてみてください。内容は以下のテンプレートを参考にどうぞ。

━━━━━━━━━━━
【本日のイチオシ】
(感情・体験を表すひと言)+メニュー名
── (こだわりの理由を1行)
●●円 / 本日〇〇食限り
━━━━━━━━━━━

字はヘタでも構いません。油性マーカーで大きく書いて、A5の紙に収めるだけで十分です。最初から完璧を目指すと動けなくなります。まず1枚貼ってみて、お客様の反応を確認する。それを繰り返すことで、自分のお店に合ったPOPの型が自然とできあがっていきます。

値引きクーポンではなく、「価値の言語化」で選ばれるお店になる第一歩は、意外なほど小さいところから始まります。

まとめ|POPは「価値を伝える道具」として使う

飲食店の手書きPOPで売上を動かすために大切なことを整理します。

  • 「メニュー名+価格」だけのPOPは値札に過ぎない。「ご利益の言葉」に変えることが出発点。
  • 「感情を動かすひと言」「こだわりの理由」「限定感」の3要素を入れると、字の上手下手より内容で読ませられる。
  • POPの設置場所を購買行動の7段階に対応させて考えると、何をどこに貼るべきかが明確になる。
  • まず1枚、一番売りたいメニューのPOPを今日書いてみることが、最速の改善策。

売上を上げるために新しい設備や大きな投資は必要ありません。「何を・どこに・どんな言葉で伝えるか」を変えるだけで、今日来てくださっているお客様からの売上が変わり始めます。

もっと体系的に「店内販促の仕組み」を整えたい方は、購買行動の7段階を軸にした販促改善の考え方をまとめた教材もご用意しています。POPはあくまで入口のひとつ。メニューブックの構成、注文率の高め方、再来店の仕掛けまで、全体像をつかんでいただくと、より大きな変化につながります。

まずは無料メールマガジン「繁盛店になるための12のステップ」で、基本的な考え方からお伝えしています。「販促って難しそう」と感じていた方ほど、「こんなにシンプルなことだったのか」と感想をいただくことが多いです。ぜひ気軽に読んでみてください。

▼ 店内販促を体系的に学びたい方はこちら
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静岡県静岡市清水区を拠点に、北海道から沖縄・アメリカ在住の経営者まで、全国の飲食店・美容室・小売店の業績改善をサポートしています。まずはお気軽にメルマガからご覧いただければ幸いです。

  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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