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飲食店の名物メニューの作り方|「〇〇といえばこの店」を作る技術
結論から言うと、名物メニューは「新しいものを一から作る」必要はありません。今すでにあるメニューの「組み合わせ」「見せ方」「呼び方」を変えるだけで、「〇〇といえばこの店」という脳内での1番ポジションを獲得できます。
この結論に最初は半信半疑だった方も、実践してみると「なぜ今まで気づかなかったんだろう」と感想をくれることが多いです。今日はその具体的な方法を、全国の飲食店経営者の実例を交えながらお伝えします。
私はハワードジョイマン。静岡市清水区を拠点に、20年以上にわたって飲食店・美容室・小売店の経営者を指導してきた経営コンサルタントです(中小企業診断士・経済産業省登録番号402345)。テレビ東京「ガイアの夜明け」にも取材いただき、現在は全国の経営者が参加する会員制コンサルティング「増益繁盛クラブ」を主宰しています。
こんな方におすすめ
- ✅ 「料理は自信があるのに、何が売りか言えない」と感じている飲食店オーナー
- ✅ ホットペッパーや食べログ頼みの集客から脱却したい方
- ✅ 値引きクーポンなしで客単価・客数を伸ばしたい方
- ✅ SNSやGoogleマップで「行ってみたい」と思わせるメニューを作りたい方
- ✅ 「うちといえばこれ」と地域に定着するブランドを築きたい飲食店経営者

「地域に1つもない」が最強の名物になる
名物メニューを作るうえで、最初に押さえてほしい考え方があります。それは「自分が作りたいものではなく、その地域に存在していないものを作る」という発想です。
和歌山県の飲食店オーナーから、こんなご報告をいただきました。
「ランチで月商450万円まで伸ばせるとは思っていませんでした。ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライの3種を一皿に盛り合わせた2,300〜2,500円のプレートを開発したのですが、正直『こんな値段で売れるのか』と不安でした。でも周りに同じメニューがなかったことで、SNSで話題になり、お客さんが写真を撮って投稿してくれるようになったんです」
和歌山県・飲食店経営者(月商130万円→450万円)
このケースで重要なのは、ハンバーグもハラミステーキもエビフライも、どれも珍しいメニューではないという点です。「既存の素材を組み合わせる」ことで、その地域に存在しない1番を作り上げた。これが名物メニューの本質です。
カツカレーもそうです。カツも、カレーも、どちらも昔からある料理です。でも「合わせる」ことで全く新しい料理になった。名物メニューの種は、あなたのキッチンの中にすでにあることがほとんどです。
「見た目で覚えられる」ことが集客装置になる
名物メニューには、もう一つ外せない条件があります。それは「見た目で記憶に残る」こと。
奈良県のうどん店の話をさせてください。このお店、実はメニューの中身は何も変えていません。変えたのは「麺の幅」だけです。少し幅を広くした麺を提供したところ、お客さんがSNSに写真を投稿し、それがバズってSNS経由の注文が1.5倍になりました。
「うちはうどん屋だから、麺の幅を変えるのは邪道では」と最初は抵抗があったそうですが、やってみたら既存のお客さんにも「面白い」と好評で、むしろお店のファンが増えたと教えてくれました。
バナナマンの「せっかくグルメ」をイメージしてみてください。あの番組でボードに書かれるお店には共通点があります。「このお店に行ったらこれを頼む」という一発で伝わるビジュアルと説明があるんです。テレビの前の視聴者が「行ってみたい」と思う瞬間は、見た目で想像できた瞬間です。
✓ ここまでのポイント
- 名物メニューは「ゼロから新発明」ではなく、既存素材の新しい組み合わせで作れる
- 「その地域に存在しない1番」を作ることが、値引きなしで集客できる名物の条件
- 見た目で記憶に残るビジュアルがあると、SNS投稿が自然発生して集客装置になる
名前を変えるだけで注文率が劇的に変わる
もう一つ、名物メニューを作る際に見落とされがちな要素があります。それが「メニュー名のつけ方」です。
多くの飲食店のメニュー表を見ると、「ハンバーグ 1,200円」「刺身盛り合わせ 1,800円」のように、料理名と値段だけが並んでいます。これは「作業名」で呼んでいる状態です。
お客さんが知りたいのは料理名ではなく、「これを注文したら自分はどうなるか」というご利益です。
例えば「ハンバーグ」を「肉汁あふれる炙り焼きハンバーグ〜口の中でとろけるジューシーな一皿〜」と表現する。同じ料理でも、食べたときのイメージが湧いて、注文したくなりませんか?
鳥取県のラーメン店では、Googleビジネスプロフィールと食べログの口コミをAIで分析し、お客さんが実際に使っている言葉(「スープが懐かしい」「この立地で食べられるのが嬉しい」など)をメニューのキャッチコピーに転用しました。お客さん自身の言葉で説明するのが、最も響く訴求になるという好例です。
自分で「美味しい」と言っても信頼されにくいですが、お客さんが言った言葉を借りて伝えると、一気に説得力が増します。この発想を名物メニューの名前づくりに活かしてほしいのです。
名物メニューを「売れる仕組み」に乗せる
名物メニューができたら、次はそれを「売れる状態」に置く必要があります。いくら良いメニューを作っても、メニュー表の下の方にひっそり載っているだけでは伝わりません。
ここで使えるシンプルなルールが一つあります。メニュー表の一番上に、一番売りたいメニューを置く。これだけです。
人の目線は自然に上から下へ流れます。安いメニューを上に並べると、安いものしか売れない。逆に名物メニューを一番目立つ場所に配置すると、多くのお客さんがそこから注文を選び始めます。松竹梅の3段階構成(松=名物・高単価、竹=標準、梅=お手頃)を作ることで、「松」を頼まなかったお客さんでも「竹」を選ぶ確率が上がります。
「増益繁盛クラブに入会して最初にやったのがメニューブックの並び替えでした。お金もかからず、すぐできると聞いてやってみたら、翌月から客単価が上がって驚きました。名物メニューを1番上に置くだけで、こんなに変わるんだと実感しています」
増益繁盛クラブメンバー・飲食店経営者
さらに、名物メニューをSNSやGoogleビジネスプロフィールの写真として登録しておくことで、検索で見つけたお客さんが「これを食べに行きたい」と来店動機を持って訪れるようになります。名物メニューは作るだけでなく、「外から見えている状態」にすることで初めて集客装置として機能します。
「〇〇といえばこの店」を脳内に刻む接触の作り方
最後に、名物メニューを地域に定着させるための考え方をお伝えします。
日本で一番高い山は富士山。ほぼ全員が即答できます。では2番目は?北岳です。でも答えられる人はほとんどいない。1番と2番の間には、数字の差以上に記憶への定着率という意味で圧倒的な差があります。
地域No.1を目指すなら、「総合力で1番」を狙うより、「この一点で1番」を徹底的に尖らせる方が現実的です。「焼肉丼といえばあの店」「海鮮の盛り合わせならここ」という脳内の棚を一つ占領することが、名物メニューの最終的なゴールです。
そのために有効なのが「接触頻度を増やす」こと。心理学でいうザイアンス効果です。何度も目にしたものに好感を持つ人間の習性を利用し、LINE配信・SNS投稿・Googleビジネスプロフィールの定期更新などで名物メニューの情報を繰り返し届ける。「また見た」「そういえば食べたい」という状態を地域のお客さんの中に作り続けることで、「〇〇といえばこの店」という脳内SEOが完成します。
まとめ:名物メニューは「発明」ではなく「設計」
名物メニューは特別な才能がなくても作れます。今日お伝えしたことを整理すると、
- 既存の素材・メニューを「組み合わせ」で地域初の1番にする
- 「見た目で覚えられる」ビジュアルをSNS拡散の起点にする
- メニュー名を「作業名」から「ご利益の言葉」に書き換える
- メニュー表の一番目立つ場所に置き、松竹梅の構成で客単価を設計する
- 接触頻度を高める仕組みで「〇〇といえばこの店」を脳内に定着させる
どれも今日からできることです。設備投資も不要です。まず一つ、自店のメニューを見渡して「地域に同じ組み合わせはあるか?」を確認するところから始めてみてください。
名物メニューの作り方や、集客の仕組みをもっと体系的に学びたい方は、ぜひ以下の教材をご覧ください。顧客の購買行動を7段階に分解し、「名物メニューをどの段階でどう機能させるか」を丸ごと解説しています。今日の記事の内容がさらに深まるはずです。
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