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飲食店で常連客の作り方|価格ではなく「関係」で選ばれる店へ

飲食店で常連客の作り方|価格ではなく「関係」で選ばれる店へ

「一見客は来るのに、2回目につながらない」
「クーポン目当てのお客さんばかりで、普通の値段では来てくれない」
「常連さんを増やしたいのに、何をすればいいか分からない」

こういう状況、心当たりがある方は多いと思います。

実は、この悩みの根っこは「価格を下げないとお客さんが来ない構造になっている」ことにあります。値引きやクーポンで集めたお客さんは、次に来る理由も「安いから」。だから、値引きをやめた瞬間にいなくなる。それを繰り返しているうちに、売上は立っているのに手元にお金が残らない——という悪循環に陥ります。

では、どうすれば「価格ではなく関係で選ばれる店」になれるのか。今回は、実際にこの問題を乗り越えたクライアントの事例を中心にお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 新規客はそこそこ来るのに、リピートにつながらないと感じている飲食店経営者の方
  • ✅ 値引きやクーポンに頼らない集客の仕組みを作りたい方
  • ✅ 常連客を増やして、安定した売上基盤を作りたい方
  • ✅ SNSやLINEを使った再来店促進に興味はあるが、何から始めればよいか分からない方
  • ✅ 「顔なじみのお客さんが増えている繁盛店」の共通点を知りたい方
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「また来たくなる店」と「それっきりの店」、何が違うのか

常連客が自然に集まっている店と、いつも新規頼みになっている店。この2つを比べると、料理の質ではほとんど差がないことが多いです。むしろ、料理に自信がある店ほど「美味しければ来てくれるはず」と思い込んで、再来店のための仕組みを何も作っていない場合があります。

私がよく使う考え方に「顧客購買行動の7段階」があります。お客さんが「知る→興味を持つ→来店する→入店する→注文する→会計する→再来店する」という流れで動いているというモデルです。

多くの飲食店経営者が意識しているのは、このうち「来店させること(新規集客)」と「注文させること(接客・メニュー)」だけ。最後の「再来店」に手を打っている店は、驚くほど少ない。

逆に言えば、ここに手を入れるだけで、今いるお客さんから得られる売上が劇的に変わります。新しいお客さんを集めるコストをかけずに、です。

常連客づくりとは、「7段階目」を設計することです。そして、その設計に必要なのは値引きではなく「接触頻度」と「関係の深さ」です。

事例:和歌山の飲食店が月商130万円から450万円になった理由

和歌山県で洋食系の飲食店を営むオーナーが増益繁盛クラブに入会してきたのは、「ランチは来るのに夜が弱い、そして一見客ばかりでリピートがない」という状態のときでした。月商は130万円前後。忙しさの割に利益が残らない、という典型的な悩みを抱えていました。

最初に取り組んだのは、新規集客ではありませんでした。まず「今来ているお客さんを2回目につなげる仕組み」を作ることからスタートしました。

具体的には、会計時にLINE公式アカウントの友だち追加を案内し、翌週に「今週のおすすめランチ」を送る配信を仕組みとして設計。同時に、次回来店時に使える「デザートサービス券」を手渡しで渡す形にしました。金額の割引ではなく、「特別な体験」を届ける仕組みです。

さらに、ランチメニューに「メイン3つ同時盛り」プレートを新設しました。ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライが一皿で楽しめる、2,300〜2,500円のメニューです。地域の他店にはないコンセプトだったこともあり、食べた方がSNSに投稿し、それがきっかけで来店した新規客が「またこれを食べたい」と再来店するサイクルが生まれました。

値引きは一切していません。むしろ客単価は上がっています。結果、月商は450万円を超えました。

ポイントは、「名物メニュー×LINE配信×次回来店を促す小さなギフト」という3点セットです。どれも特別な設備投資は不要。3ヶ月以内に手応えが出始めました。

✓ ここまでのポイント

  • 常連客づくりの鍵は「7段階目の再来店」を意図的に設計すること
  • 値引きではなく「接触頻度」と「関係性の深さ」が再来店を生む
  • 名物メニュー×LINE配信×次回来店促進の3点セットで仕組みが回り出す

「次に来る理由」を会計時に渡す

常連客が多い店に共通しているのは、「次に来る理由をお客さんの手元に渡している」ことです。

これを聞くと「それはポイントカードのこと?」と思う方が多いのですが、ポイントカードは実はあまり効果がありません。理由は、ポイントが貯まること自体が目的化してしまい、「この店が好きだから来る」という感情と結びつかないからです。

私がお勧めするのは、もっとシンプルな方法です。たとえば——

  • 「来月、新しいメニューを試作中です。LINE登録してくれた方に先行案内します」
  • 「次回ご来店時に、シェフのおすすめ前菜を一品お出しします」
  • 「今週末は季節の食材を使った限定メニューが出ます。LINEで告知しますね」

これらはすべて、「価格を下げている」のではなく「特別な関係を演出している」です。お客さんが感じるのは「この店は自分のことを覚えていてくれる」という感覚。それが常連化の一番の土台です。

飲食店に限らず言えることですが、人は「安い店」より「自分を知ってくれている店」に戻ります。スターバックスで名前を呼ばれると嬉しいのと同じ原理です。名前を呼ばれることに経済的なお得感はありません。でも、また来たくなる。

この「また来たくなる感覚」を意図的に設計するのが、常連客づくりの本質です。

「正直、値引きをやめたら客が減ると思っていました。でも実際には、ちゃんと価値を伝えれば、むしろ客単価が上がって常連さんが増えました。LINEを始めたのが一番の転機でしたね。配信するたびにお客さんが来てくれるので、広告費がほぼゼロになりました」

増益繁盛クラブ会員・和歌山県の飲食店経営者(月商130万円→450万円)

口コミと「ご利益の言葉」で、価値が伝わる店になる

常連客が増えると、もう一つ良いことが起きます。口コミが生まれやすくなる、ということです。

鳥取県のラーメン店のケースがわかりやすい例です。このお店は、Googleビジネスプロフィールと食べログの口コミをAIで分析したところ、お客さんが評価しているのが「スープの質」「懐かしい味」「駅から近い」の3点だったことが分かりました。ところがメニューには「醤油ラーメン」とだけ書いてあり、その価値がまったく伝わっていなかった。

そこで、メニューのキャッチコピーを「懐かしさの中に深みがある、鶏ガラ醤油スープ」に変更。Googleビジネスプロフィールの説明文も書き直しました。結果、検索からの流入が増え、来店したお客さんが「本当にこの味だ」と共感して口コミを書いてくれるサイクルが生まれました。

これを私は「ご利益の言葉」と呼んでいます。「醤油ラーメン」という作業名ではなく、「このラーメンを食べることでお客さんがどう感じるか」を言葉にする。この変換が、価格比較ではなく「この店でないとダメ」という感情を作ります。

常連客とは、この「ご利益」を実感して何度も戻ってくる人たちです。その実感を言葉で引き出し、次の新規客に伝える——この循環を作れた店が、長く繁盛し続けます。

「口コミ分析なんて難しそうと思っていたんですが、AIを使えばあっという間でした。自分では気づかなかったお客さんの評価ポイントが見えてきて、それをメニューに反映したら注文率が変わりました。常連さんも『やっぱりここのスープは違う』と言ってくれるようになって、嬉しいですね」

増益繁盛クラブ会員・鳥取県のラーメン店経営者

まとめ:常連客は「仕組み」で増やせる

常連客が多い店は、何か特別なことをしているわけではありません。「再来店を促す仕組み」を持っているかどうか、ただそれだけの違いです。

今日からできることをまとめます。

  • 会計時にLINE登録を案内し、翌週に「次に来る理由」を届ける
  • 「デザート一品サービス券」など、値引きではない特別感を手渡しで渡す
  • メニュー名を「作業名」から「ご利益の言葉」に書き換える
  • 口コミを分析して、お客さんが評価しているポイントを言葉にする

どれも今日から、設備投資なしで始められます。

「値引きをやめたら客が減る」という思い込みを、この機会にぜひ手放してみてください。本当に大切なのは、お客さんとの「関係」です。その関係を積み重ねた先に、どんな広告にも負けない常連客の基盤が生まれます。

もっと具体的に、自分のお店でどう仕組みを作ればいいか知りたい方は、まず販促改善の考え方を体系的にまとめた教材から始めるのがおすすめです。顧客購買行動の7段階を軸に、再来店率を高めるための具体的な施策が詳しく解説されています。

顧客の購買行動を軸とした 販促改善の教科書

また、毎月全国の飲食店・美容室・小売店の事例を共有しながら、実践をサポートする会員制コンサルティングも運営しています。「常連客を増やしたい」「値引きなしで客単価を上げたい」という方に、継続的な学びの場を提供しています。

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  • この記事を書いた人

ハワードジョイマン

利益倍増アドバイザー 中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345) 絵本作家(構想・シナリオ担当) ・有限会社繁盛店研究所 代表取締役 ・株式会社繁盛店研究出版 取締役 ・繁盛店グループ総代表 ・株式会社トクスル 代表取締役 ・株式会社日本中央投資会 代表取締役 1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。 大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。 市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。 取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。 お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。 こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。 発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。 会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。 コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。 どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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