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飲食店が潰れる前にやるべき3つの見直し|今から間に合う対策
「暑い夏が終わると、毎年10月〜11月に閉店するお店が増えるんですよね」
先日、静岡市内のある飲食店経営者と話していてそんな言葉が出ました。夏の書き入れ時が終わり、売上が落ち着いたタイミングで「あ、思ったより手元に残っていない」と気づく——その感覚、心当たりのある方は少なくないかもしれません。
ぼく自身、有限会社繁盛店研究所を立ち上げて20年以上、全国の飲食店経営者のそばで経営改善を見てきました。テレビ東京「ガイアの夜明け」に取材いただいたこともありますが、現場で一番強く感じるのは「潰れるお店と生き残るお店の差は、料理の腕ではない」ということです。
今回は、閉店を回避して立て直したお店がやっていた「3つの見直し」を、実際の事例を交えながらお伝えします。まだ間に合います。今日から動けること、必ずあります。
こんな方におすすめ
- ✅ 売上が横ばい、もしくはじわじわ下がっていると感じている飲食店経営者
- ✅ 忙しく働いているのに月末にお金が残らない状態が続いている方
- ✅ ホットペッパーや食べログへの依存から抜け出したいと考えている方
- ✅ 「料理には自信がある、でも集客がうまくいかない」と感じているオーナー
- ✅ 周囲の閉店を見て「うちも他人事じゃない」と危機感を持ち始めた方

見直し①「売上の作られ方」を分解してみる
「売上が落ちている」と感じたとき、多くの経営者がまずやるのは「もっと美味しいメニューを作ろう」「もっと長い時間働こう」という方向の努力です。それ自体は悪いことではありませんが、売上が戻らないことが多い。なぜかというと、問題の場所が違うからです。
売上というのは「客数×客単価」という計算式で語られることが多いですが、実際はもう少し細かく分解できます。ぼくが20年使い続けているのは「購買行動7段階モデル」です。
お客さんがお金を払うまでには、①知る → ②興味を持つ → ③来店を決める → ④入店する → ⑤注文する → ⑥会計する → ⑦再来店する、という7つのステップがあります。売上が落ちているということは、このどこかで「脱落」が起きているわけです。
たとえば、外観が暗くて通りすがりに素通りされているなら④入店の段階の問題。メニューブックの一番目立つ場所に安い品が並んでいるなら⑤注文の段階の問題。クーポン目当ての客ばかりで⑦再来店につながっていないなら、そこが穴です。
大事なのは「どの段階で数字を落としているか」を特定すること。各段階をほんの少しずつ改善するだけで、全体の売上は2〜3倍になる可能性があります。新規集客にお金をかける前に、まず自分のお店のどこで「脱落」が起きているかを一度紙に書き出してみてください。
見直し②「利益の出方」を設計し直す
売上より大切なのは、利益です。これはきれいごとでもなんでもなく、本当にそうなんです。
売上が月500万円あっても、原価・人件費・家賃・光熱費を引いたら手元に20万円しか残らない——そんなお店が全国に山ほどあります。「10時間かけて作ったスープを800円で提供している」という構造に気づかず、忙しく動き続けている経営者を何人も見てきました。
和歌山県のある飲食店経営者は、最初にお会いしたとき月商130万円でした。そのお店がやった見直しのひとつが、ランチメニューの再設計です。ハンバーグ・ハラミステーキ・エビフライを「メイン3つ同時盛り」にしたプレート(2,300〜2,500円)を開発しました。地域に同じ発想のお店がなかったため、それだけで客単価と集客数が同時に伸び、月商は450万円まで上がりました。
ここで大切なのは「値引きしていない」ことです。むしろ単価を上げながら、お客さんに「この価格で3品食べられるなら得だ」と感じてもらえる設計にした。これが「ご利益の言葉化」という考え方です。お客さんは価格を買っているのではなく、「このメニューを注文したら自分はどう得をするか」を買っています。
メニュー名が「Aランチ」「本日の定食」のままでは、何が得られるかわかりません。「肉汁あふれる炙り焼きハンバーグとハラミの食べ比べプレート」のように、食べた後の満足感が伝わる言葉に変えるだけで、注文率と客単価は変わります。設備投資ゼロで今週から変えられる話です。
✓ ここまでのポイント
- 売上の落ちている「場所」は購買行動7段階のどこかにある。新規集客の前に、まず自店の「脱落ポイント」を特定することが先決。
- 値引きせず客単価を上げるには、メニュー名を「作業名」から「ご利益の言葉」に変えることが最初の一手になる。
- 利益は売上の後からついてくるものではなく、先に「いくら残すか」を決めてから逆算して設計するもの。
「月商300万円だったお店が、ジョイマンさんのメソッドを実践し続けて月商2億5,000万円になりました。売上より利益を先に考える発想に切り替えたことが、一番大きな転換点でした」
増益繁盛クラブメンバー・飲食店経営者
見直し③「収益の入口」を1本だけにしない
潰れる前のお店に共通しているパターンがあります。収益の入口が「店内売上の1本だけ」になっているケースです。
店内売上だけに頼っていると、台風が来た日・感染症が流行した週・近隣工事で道路が封鎖された月——それだけでキャッシュが詰まります。コロナ禍がいい例でした。1本の柱が折れた瞬間、何もない。
千葉県のお好み焼き店は、このリスクに気づいて「第2のお財布」を作りました。近隣の製薬会社向けに弁当を1個2,500〜3,000円で朝50個受注する仕組みを構築したんです。毎朝確実に12〜15万円のキャッシュが入る安定した収益経路ができた。店内の混雑に左右されない売上が生まれた瞬間、経営の心理的な余裕がまったく変わります。
ぼくがよく使う表現が「お賽銭箱を複数持つ」です。1つのお賽銭箱が5,000円の賽銭を集めるより、5つのお賽銭箱が1,000円ずつ集める方が、1つが壊れても4,000円残る。店内売上・デリバリー・法人向けケータリング・物販・サブスク——どれも大げさな設備投資は必要ありません。今あるリソースで作れる「第2・第3のお賽銭箱」が、必ずあるはずです。
鳥取県のラーメン店は、GoogleビジネスプロフィールとAIを使って自店の口コミを分析し、「スープの質」「懐かしい味」「立地の良さ」という3つの強みを言語化しました。それをメニュー欄のキャッチコピーに反映させただけで、新規客の訴求力が上がりました。お金をかけずに「伝え方」を変えただけで、既存の強みが収益に直結した事例です。
「麺の幅を広くしただけでSNSでバズりました。新しいものを作らなくても、既存の要素を組み合わせ直すだけで差別化できると実感しました」
奈良県・うどん店経営者(増益繁盛クラブメンバー)
今から動けること——「閉店」と「繁盛」を分けるのは速度だけ
ここまでの3つの見直しをまとめると、こういうことです。
潰れるお店の多くは、「頑張り方の方向が売上につながっていない」状態で走り続けています。料理の質を上げることは大切です。でも料理の質が上がっても、購買行動のどこかに穴があれば売上にはなりません。利益を先に設計せずに売上を追いかけていれば、忙しいのにお金が残りません。収益の入口が1本だけなら、環境が変わった瞬間に資金が詰まります。
反対に言えば、この3点を順番に見直したお店は、短期間で業績が変わります。ぼくが関わってきた全国の経営者(北海道から沖縄、アメリカ在住の日本人経営者まで)の多くが、3ヶ月以内に何らかの数字の変化を実感しています。特別な設備投資も、ITの知識も、必須ではありません。
中小企業診断士(経済産業省登録番号402345)として、また20年以上飲食店・美容室・小売店の経営改善に携わってきた立場から断言できます。閉店と繁盛を分けるのは、才能でも運でも、資金力でもありません。「どこを見直すか」を知っているかどうか、そして「今すぐ動くかどうか」です。
「潰れる前に気づけてよかった」と思えるタイミングは、今日かもしれません。
まとめ:まず「購買行動のどこに穴があるか」を確認してください
今回お伝えした3つの見直しは、どれも今週から取り組めるものです。
・購買行動の7段階を紙に書き出し、自分のお店の「脱落ポイント」を特定する
・メニュー名を「ご利益の言葉」に書き換えて、値引きなしで客単価を上げる
・店内売上以外に「第2のお賽銭箱」になる収益経路を1つ考えてみる
この3つを実行するための考え方を、もっと体系的に学びたいという方には、まず無料メルマガ「繁盛店になるための12のステップ」をおすすめしています。全12回・完全無料で、今日からすぐに始められます。ぼくのメソッドの骨格を、実際に手を動かしながら体験できる内容にしています。
また、「購買行動の分解から販促改善まで」を一冊にまとめた教材もご用意しています。飲食店経営者が「今日から何をすればいいか」をすぐに掴めるよう設計していますので、ぜひご覧ください。
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